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大宮店
夏を彩る
投稿日:2019/7/30
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LIFESTUDIO OMIYA PHOTO
photo by Ueda、coordi by Watanabe、write by Ueda
梅雨が明けて8月からは本格的な夏がやってきそうです。
庭の植物たちは、夏の日差しを浴びて青々とその盛りを見せています。
大宮店には庭での撮影をご希望の方が多くいらっしゃいます。
しかし目に映るのと写真に写るのとでは全く違うものです。
目で見てきれいでも写真ではイマイチに写ったり、その逆のこともあります。
目で見て感じた美しさや感動を写真に書き換える行為は、
写真の奥深さでもあり難しさでもあります。
また、自分が感じた何かを写真を通して誰かに伝えるという点で、
写真も会話と同じコミュニケーションのひとつだと言えるでしょう。
もちろん何を感じるのかは人それぞれで違っているものですが、
ある程度は「感じてもらうこと」を意図的に作り出すことはできます。
そうすることで写真を通したコミュニケーションが円滑になります。
写真館で求められる写真はまず第一にお客様に喜んで頂ける写真だと思います。
それが何であるのかについて私たちは毎日考えながら撮影を行っています。
分かりやすいのは笑顔でしょう。誰しもが自然な笑顔の写真を残したいと思うものです。
笑顔の写真はいつ見ても良いものです。また、それが大切な人の笑顔であれば尚更です。
しかし、ほとんどの場合私たちに求められることは抽象的なものです。
[ふんわりとした、やわらかい、明るい、楽し気な、自然な、いつもの感じ…etc]
なぜこういったご要望を頂くのかと言えば、私たちがそのような写真を撮っているからでしょう。
ライフスタジオと言えばこういう写真を撮るというイメージを求めてご予約頂いているはずなので、
それは当然の結果なのだと思います。それが私たちのスタイルであり写真の特徴なのだと思います。
なのでご要望を頂く以前に私たちはそのような写真を撮っているということになります。
ではそこを出発点としたとき、次に考えられるのはカメラマン個人のスタイルについてです。
ここについてライフスタジオでは、その多くを個人の判断に任されている状態です。
私個人としてはライフスタジオのスタイルは持ちつつも自分の中の感性も発揮できればと思っています。
結局は個人の好みになってしまうのかもしれませんが、それを相手に良いと感じてもらう努力は必要です。
写真はコミュニケーションのひとつという部分はそこだと思います。相手あってこそなのだと思います。
だから写真の一般的な技術や知識はもちろんのこと、特殊な部分に向けてもアンテナを張る必要があります。
撮影中の会話の一言や着て来られた服の感じや雰囲気などなど…。ヒントは常にあるのだと思います。
気付けないことももちろんあるとは思いますが、その中でもキャッチした情報を自分のフィルターを通して
写真で表現するという行為は、カメラマンとしてとても大切なことだと思っています。
また一緒に撮影に入るコーディネーターとの関係性や意思疎通も出来上がる写真に大きな変化を与えます。
暑い夏だからこその爽やかな装いに背景のブルーを合わせることでより涼し気で爽快な印象に。
手前には夏を象徴するヒマワリの色味を置いて爽やかさの中にも温かみをプラスしました。
最後のエッセンスはコーディネーターの一言。その一言で家族全員の表情が写真の通りになりました。
写真は、まず庭の様子を広く写すために横を選択しています。画面の四隅に気を配りつつ、
被写体とそれ以外の要素についても画面内の収まりが良く感じられるように配置しました。
次に望遠レンズ特有の強い前後の圧縮効果を効果的に使用するため、前景・中景・後景の距離を離しています。
それによって前後が被写体にぐっと引き寄せられて1枚の絵としてスッキリとした見た目になっています。
またこの時にアングルを落として若干あおり気味に構えたことで地面を排除し、より平面的な絵を目指しました。
前ボケのヒマワリはファインダーを覗いた時の感覚で若干位置を修正しながら、
あくまでも被写体に花を添えるような意識で入れています。悪い意味で目立つ前ボケは、
かえって全体の雰囲気を壊しかねないからです。笑顔という被写体の表情にも黄色はよくマッチしていました。
以上の要素を組み合わせ、夏のうだるような暑さを吹き飛ばすかのような爽やかな1枚になりました。
これから本格的に暑い暑い夏が始まりますが、夏らしさを感じながらも画面の中を気持ちよく彩っていきたいと思っています。
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