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オヤマノボル

投稿日:2019/3/11

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都会の中に身を置いていると、無性に自然に触れたくなります。

人は自然の一部であるという考え方がありますが、私もそのように思います。

 

自然とかけ離れた生活というのは慣れてしまえばそれまでかもしれませんが、

なかなか落ち着きのないものだなと感じています。

 

昔は有り余る体力に任せてガムシャラに山を駆けのぼっていました。

山の中を走って登って、走って降りる。これが気持ち良いのなんの。

山で働いていた頃は休み時間の度に山に行くので、よく周りからバカ呼ばわりされてましたね。

 

最近は山に登ると自分の色んな弱さを感じるようになってきました。

山ではある意味孤独です。自然の景観は美しいですが、それは表の顔。

頼れるものがなく心細くなることもあります。疲れて足を止めたくなる時も。

 

群馬県の本白根山を1人で走って登っていた時のことです。

さっきまでの快晴とは打って変わっていきなり天気が崩れ始めました。

雨脚が強くなり、雷鳴がとどろき、辺りは一気に闇に包まれたようでした。

 

目の前にある木や草や土、空までもが私を拒むかのような感覚を覚え、

ずぶ濡れになりながら山の中をただひたすらに駆け抜けた記憶があります。

その時感じた自分の中にある生存本能のようなものは今でも忘れられません。

 

山に登ると疲れます。体中の筋肉と関節が悲鳴を上げます。

でも私と自然というシンプルな関係がそれすらも意味のあるものに変えてくれる気がします。

心と体の弱さを感じながら、それを越えて行こうとするのが私の登山だなと思っています。

 

ただ単独登山だとそればかりになってしまいがちなので、

今度は誰かを誘って自然を楽しむ登山をしたいなと思ってます。

 

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