こっちに来て夜が明るいなと感じることもなくなってきた。

仕事の帰り、新宿の街を歩いているときもそうかもしれない。

街の明るさにもだいぶ慣れてきたのだろう。

 

地元では周りに民家も少なく、外灯も都会の間隔とはだいぶ違う。

夜は自然のプラネタリウムだった。

 

空を見るのが好きだ。

それは空から地上を眺めることと同じだろうか。

重しをまとった身では到底叶うはずもないが、

空にはどこか世俗を離れた何かを感じてしまう。

 

そして今も街の明かりは煌々と。

静けさの中にある本能的な空への憧憬は

いつの間にか忘れ去られていくのだろうか。