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大宮店
scrollable

record.11

投稿日:2018/7/29

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着物を脱ぎ終わったあとの彼女たちは

ひと仕事終えたかのようにとてもリラックスしていた。

 

ぎゅっと閉じ込めていたため息交じりの息を吐いて、

気づけば色んなことをお喋りしたり、

ふと思いつめたように遠くを見つめてみたり。

そんな何でもないような時間が流れていた。

 

気の赴くままに自由におおらかに。

ただ西の日はそんな彼女たちをどこか少し大きく見せるようで、

ここから先には近づけないような、そんな気にさせる。

 

いつまでも同じままではいられないなんて、

そんなことちっとも気にしていないはずの彼女に、

だけどほんのちょっぴり魔法をかけて。

 

そして彼女たちから少し遠い場所でシャッターを切った。

 

 

変わらないものなんてない。

刻一刻と全てのものが少しずつ変化している。

ここにいる彼女たちも日の光もそうだ。

なのにそれがずっと続くように思える。

当たり前に朝が来て昼が来て夜が来る。

 

写真は一瞬を記録するものだ。

だからファインダー越しの世界はまるで違う。

一瞬一瞬が変化の連続で全く違うものに感じる。

だからカメラを握ると世界の見え方が変わってしまう。

 

彼女たちも日の光もそうだ。

それはいつものようで全く違うもの。

無邪気な彼女がほんの一瞬見せた表情。

同じ時と場所を過ごしていても

同じ歩幅で歩いているわけじゃない。

 

自分という存在が揺らぐような

そんな不安定さを内に抱えながら、

青い春の日々はいつか遠く過ぎ去っていく。

 

Finder10 課題「感じる写真」

photo Ueda, coordinate Yu

 

 

 

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美しさを表現し、思い出を記録する、楽しい遊びの空間

人生の写真館ライフスタジオという名前に込めた想い。
それは、出会う全ての人が生きている証を確認できる場所になること。
家族の絆とかけがえのない愛の形を実感できる場所として、
人を、人生を写しています。

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