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大宮店
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photo essay about taesan

投稿日:2017/11/29

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タエさんとの出会いはもう10年ほど前のことになる。
通っていた大学が同じで、そこで知り合ったのが始まりだ。
最初の印象はしっかり者のお姉さんという感じだったと思う。
実際私とは2つ年が離れているため、そう感じるのも不思議ではない。
 
その他にも学生時代のリゾートバイト先が同じだったり
留学生会という学校集団の中で一緒に活動していたりで、
何かと共通のグループで行動する機会の多い先輩だった。
 
また、女性と絡むことにかなり苦手意識のあった当時の私としては、
あまり緊張せずに接することの出来た数少ない女先輩の1人でもある。
 
そしてこれまた縁あってか、今は同じ職場で働いている。
とは言ってもこの仕事場を紹介してくれたのは、何を隠そうタエさんで、
大学時代の繋がりがあったからこそ今ここで写真を撮る仕事に携われている。
この道を選んだのは私だが、その選択の幅を広げてくれたタエさんには感謝している。
正直な話、まさか私が写真を撮る仕事につくとは想像すらできなかったが、
「上ちゃんなら大丈夫!」という一言に背中を押されてこの世界に足を踏み入れた。
 
一緒の職場で働きだしてから2年が経った。
そしてタエさんに対する印象は、大学の時とは少しばかり違ってきている。
 
最初の印象は前にも書いたが、
しっかり者のお姉さんで、どこか一本芯の通った人だなと思っていた。
自分の信じているものにまっすぐで、そこに対して真剣に力を注げる人だ。
しかしそれでいて物腰が柔らかく、よく色んな人から相談を受けていたように記憶している。
 
そういうイメージはもちろん今もあるにはあるのだが、
一緒に働くようになってもっとたくさんの魅力を発見するようになった。
 
まずはタエさんの頭の中のオモシロワールドだ。なんといってもこれは外せない。
別にあえて作っているわけでもないだろうし、たぶんそれが素の姿なのだろうが、
タエさんは色んなことを面白いことに変換する能力を持っている。
もしくは他の人が気づかないような場面で、タエさんだけそれをキャッチできる
センサーのようなものを持っているのだろう。そしてそれを面白おかしく楽しんでいる姿が印象的だ。
だからタエさんがそういう話をする時、場が自然と笑いに包まれて和んでいる。
タエさんは彼女流の笑いを通して、周りの雰囲気を変えることのできるインフルエンサーだと思う。
 
次に、タエさんは実にいたずら好きな人だ。タランチュラやヘビの人形で誰かを驚かせたり、
ねこだましの様なものを食らわせるのは、割りと日常的な出来事の内に入る。
この前なんかは、背伸びをしている時に脇に素早いツキを食らわされた。
不意をつかれて思わず恥ずかしい声が出てしまい、驚きと共に苦笑したことを覚えている。
タエさんは予測ができない猫のような人で、気分次第で色んな種類のツキを放ってくる。
たぶんあのいたずらは、小学生なら飛んで喜びそうなコロコロコミック級だけど、
それを平然とやってのける大人タエさんはすごいと思う。流石です。
 
あとタエさんは動物が大の大好きで、将来はペットと一緒に撮影できるスタジオを運営したいらしい。
私も動物が好きで、タエさんとはたまに動物トークに花を咲かせたりもする。
またお互いに九州の田舎出身ということもあり、幼少時代に行なった数々の謎の遊びについても
その心について意見が合うことが多い。個人的に田舎は、何も無いという無限大の可能性を秘めた
フィールドだと思っている。まぁ別に小さい頃そう思って遊んでいたわけではないが…、
要するに田舎では何もない分、自分たちで遊びを作り出さなければならないということだ。
たぶんそこで培われた遊びの能力が、今のタエさんを形作っているように思えてならない。
ただ上にも書いたとおり、その頃から遊びの階級はあまり上がっていないのかな…、とは思う。
でもまたそれがタエさんの魅力になっているのは言うまでもない。

そんなタエさんのある行動がもはや大宮店の風物詩となっている或る一件を紹介して
今回のフォトエッセイを終わろうと思う。


題名「残された爪楊枝の謎」

いつからだったかはハッキリしないが、
私の身の回りで些細なよく分からない現象が起きていた。
私たちが普段仕事で使うデスクトップのパソコン席で
1つの爪楊枝を発見したことから物語は始まった。

初めて発見した時は、誰かがご飯を食べた時に
お手元の袋から落としたものだろうくらいに思っていた。

しかし明くる日、私は違う席でまたその爪楊枝を発見した。
その現象はしばらく続き、私の中での謎は深まるばかりだった。

爪楊枝を落としたにしても、あまりに落としすぎである。
また爪楊枝が必ず机の上にあることから、どこか偶然とは言い難い何かを感じていた。
そしてある日、謎は一瞬の内にその全容を明かすのであった…。

私は撮影を終え、いつものように席に着いて仕事をしていた。
それからしばらくたった頃だった。時間を確認しようと横の壁の時計を見た時、
普段なら何とも思わないだろう状況に私は妙な違和感を感じた。

横の席ではタエさんがこれまた普段どおり仕事をしている。
そしておもむろに右手を持ち上げて、口に向かって細く尖った何かを向けている。
爪楊枝だ。あと少し、あと少しで何かが完全に繋がりそうだった。

そしてついに、その時は訪れた。
「準備OKです!」という外からの呼びかけに、「はーい」と言って立ち上がるタエさん。
私はあくまで自然にタエさんを目で追った。しかし、現行犯を見逃さない刑事のように、
その目線は言うまでもなく確実にその右手をとらえていた…。

ほんの一瞬だった。普通気にしていなければ気づくことは出来なかっただろう。
タエさんは確かに私の目の前で、その右手に持った爪楊枝を机に置いたのだ。
謎はすべて解けた。そして後から知ったことだが、このことは皆すでに知っていた。

残された爪楊枝の謎は、謎ではなくなったものの今も続いている。
店舗にあった爪楊枝が使い尽くされた今、それを見る回数は徐々に減って来てはいるが、
タエさんの爪楊枝は大宮店の風物詩的存在になっている。

ただ私個人としては、なぜそれをゴミ箱に捨てず机に置くのか、
一番根本的な謎は今も謎として残ってはいる。

とまあだいぶ長くなったが、タエさんについてのフォトエッセイはここまで。
最後に1つ言っておきたいのは、いつもありがとうございますということ。
私の人生の岐路において実に大きな影響を与えてくれた人だと思っています。

これからもタエさんの良さを回りに伝染していって下さい。
たぶんそのままで良いのだと思います。ありがとうございます。

 

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