丸ちゃんとは大宮店で働き出して1年が過ぎようとしている。

途中私が代々木勤務になったりで、実際の期間はそれよりも短いが、
それでも、もう一年も経つのかと思うとやっぱり時間が過ぎるのはあっという間だ。

今回丸ちゃんの写真とエッセイを担当するということになって、正直悩んだ。
私と丸ちゃんは年がなんと７つも離れているのだ。例えるならば、小１と中１の差と言える。
年の差などあまり気にしてこなかったつもりだが、やはりそれはどこか無意識的に
私の言動に表れていて、丸ちゃんもそれを感じ取っていたかもしれない。
(姪っ子が生まれて、急に自分がおじさんと呼ばれるようになった、そんな悲しみに近い。)

最近になって丸ちゃん本人から聞いたことだが、どうやら丸ちゃんにとって私の第一印象は、
あまり良いものではなかったらしい。というのも、当時とても話かけ辛いオーラを放っていたらしく…、
「俺に触れると焼けどするゼ！」では決してないが、あまり話かけないで欲しいと感じたそうだ。
（ほんと、すいませんデシタ。）

だから割と普通に私が話をしたり、丸ちゃんに話しかけたことが意外だったという。
はじまりはそんな感じで、それからは普通に写真の話やちょっとした出来事について話をするようになった。
お互い猫が好きなことやら旅行の話やら、ナンヤラカンヤラたわいのない話やらやら…。

そんな丸ちゃんに対する私の印象は「猪突猛進」。別に丸ちゃんがイノシシだと言いたい訳ではない。
何に対しても真っ直ぐのド・ストレートというところに非常に彼女らしさを感じる。
回りくどい変化球ではなく、キャッチャーミットから焦げる匂いと煙が出るほどドの付くそれだ。

他にも、一生懸命、礼儀正しい、細やか、健康、元気！
彼女の中から抽出した要素の多くがポジティブなものだと感じている。
正直、丸ちゃんは私にないものを多く持っていると感じる人だ。
そしてそれは、いろんな意味で若さと言い換えることができるかもしれない。

しかしそれは最初に私が書いた年齢という意味の若さではない。
歳が若ければ良いというわけではないのだ。それは丸ちゃんが持つ良さであり、
ただ単に歳が若いからという理由で片付けてはいけないことだと思っている。

でも時に、若さゆえに、という訳ではないかもしれないが、分からないこともある。

例えば、丸ちゃんからいきなり話を振られることがあるのだが、そのタイミングしかり、
あとは何を言っているのか分からないことがある。そう主語がスッポリ抜け落ちているのだ！
「最近の若いモンは～」と一昔前のオヤジが口にするようなワードが私からもそろそろ出て来そうだ。

あとは最近分かったことだが、どうやら実は物事を深く考えない方らしい。
まじめな印象が先行しているからか、こちらとしては丸ちゃんの言動には何か意味があると思い、
たまにそのことについて質問することがあるのだが、返って来る言葉に力が抜けることがある。
丸ちゃんはそういう時だいたい「はっはっはっ」と笑っている気がする。ぷしゅ～～～。

最後に、そんな丸ちゃんから最近聞いた話をすることにする。
まず、前情報としてだが、丸ちゃんは店舗から駅まで走って帰ることがよくある。
そして体の線が細いので走る姿は結構カッコいい。さすがスポーツをやっていただけあるなと感じる。

そんな丸ちゃんが何に駆られてかは知らないが、いつものように店舗から駅までを走り抜けたある日の夕方。
なんと彼女はカバンのチャックが開いていることに気づかず、道に荷物を落としながら走っていたらしい…！
駅に着いた時に財布が無いことに気づき、慌ててもと来た道をこれまたダッシュしたらしいのだが、
幸い良心的な女子高生がひとつひとつ落し物を拾って駅に向かって来てくれていたそうで、
今までであればアノ丸ちゃんが?!となっていただろうが、最近はそういう抜けたところもあるんだなと
思うようになった。丸ちゃん曰く、家ではグータラらしいので、たぶんそういうことなのでしょう…。

そんな隙のある丸ちゃんがより素の姿に見えてきたこの頃だが、
それでも私の中で「丸山ちか」は常に何処かへ向かって走り続けている存在だ。
雨が降ろうが雪が降ろうが関係ない。それでも何に駆り立てられているのかは分からないが…、
その姿は潔く、気持ちよく感じる。もうそこは深く考えることなく、常に走っていることそれ自体が、
丸ちゃんらしいと感じる。

でも流石の丸ちゃんでもいつまでも走り続けることはできないと思う。
だからその時は迷わず立ち止まって、給水しに来て欲しい。
それが今の私の気持ちです。


写真は台風が来る前日に、雨の振る中撮りました。
寒い中、快く撮らせてくれた丸ちゃん、
雨の中傘をさしてサポートしてくれたよっちゃん、ありがとう。
今度みんなで撮影会したいねという話、近いうちに実現しましょう＾＾