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大宮店
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秘密基地。
投稿日:2024/2/12
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子どもの頃、私は本が好きだった。
車でも、学校でも、寝る前にも読んで、、
ひたすらに読み続けていたことを覚えている。
本を読む日常の中で、お気に入りのシチュエーションがあった。
それはクローゼットの中で、ひとり懐中電灯をつけながら読むこと。
薄暗く狭い場所になんだかドキドキし、懐中電灯の光で自分だけの空間が照らされる。
そんなワクワクする時間が1番好きだった。
今思えば、自分のいる現実の世界と本の中に広がる世界とを行き来できる入り口のような感覚だったのかもしれない。
お昼時、暖かい日差しが差し込む窓辺。
ウッドの壁と棚に置かれたランプが秘密基地の中にいるような演出をしてくれる。
彼女はワクワクしながら、本を読むならここ!というように一直線にその場所に座り、大好きな本を開く。
そんな光景を思い浮かべていた。
光が本に反射して彼女の顔を照らす。
本から発せられたような光は、彼女を物語の世界に連れていこうとこれからどんどん光を増して彼女を包みこんでいくのだろうか。
彼女の表情が私にひとつの物語のページをめくらせてくれた。
彼女の心の世界には何が描かれただろうか。
でも知っているのはあなただけ。
誰にも見られないようにして。
秘密基地の片隅でこっそりと。
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