『ツタワレバ』

Photo＆write.OHAGI　Coordi.Sacchan

 

この写真は、ママが「高い高い」をするために頑張っているシーンです。

いつもはパパにお願いすることが多い。でも今日は、ママにお願いしました。

予想通り、ママはちょっと苦しそうに子どもを持ち上げて
その瞬間、写真に写っていたみんなが笑ってくれた。

私はその空気がたまらなく好きで、きっとこのご家族も好きになってくれるはずだと思い、シャッターを押しました。

この写真は決してフォトジェニックな一枚ではないかもしれません。

でも、伝わる人にだけ伝わればそれでいい。
いや、少しだけ盛りました。
本音を言えば、このご家族にだけ伝われば、それで十分。

写真とは、撮る人と写る人のあいだにある、特別なコミュニケーション。
不特定多数に「映える」必要なんてない。
その一枚が、誰かに何かを伝えられたなら——それは、良い写真なのだと思います。

「評価される」ためじゃない。誰かと「分かち合う」ために。
それが、私にとっての写真なのかもしれない。