『何を想い、何を願い、シャッターを押すのか』

Photo.OHAGI

Coordi.Nonchan

 

写真を撮ったことはありますか？
おそらく、ほぼ全員がハイと答えると思う。

普段、撮影に入っていても
カメラを持参するご家族も増え、
私たちが使用しているカメラやレンズよりも
高価なものをお持ちの方もいる。

カメラ付き携帯も含めれば、
写真を撮らないというご家庭はゼロと言っても過言ではない。
つまり、誰もが写真を撮れる時代なのである。

そんな時代にカメラマンという仕事を選択している自分がいる。

撮影する技術も、レタッチする技術も身についている。
子どもたちを笑顔にするテクニックも身についている。

おそらくこれから先、
私の写真における成長曲線はゆるやかなものだろうと、
自分でも理解している。

それでも、右の人差し指が動かなくなる時まで
この仕事を続けていきたいと思っている。

最近、読んだ本にこんなことが書いてあった。
『カメラマンは写真を撮るか撮らないかの選択肢がある』

では私はこの写真をなぜ撮ったのかを自問自答する。

ご両親が笑顔の写真を希望していたから？
絶対に違う。

可愛い笑顔を収めたかったから？
もちろん可愛いけど、なんか違う。

パパとママに褒められたかった？
褒められると嬉しいけどちょっと違う。

私がこの写真を撮る選択をしたのは、
これから先、少しでもつらいことが少なくなるように、
少しでも楽しいことが多くなるように、
この瞬間を写真に残したいと想い、
幸せであり続けて欲しいと願ったのかもしれない。