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できることの感動

投稿日:2013/4/11

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その日私達は撮影をおもいっきり楽しんでいたような気がした。
生まれたばかりの赤ちゃんもお母さんもアシスタントも撮影している私も。


私が「こちらのイスに座らせて撮影しましょう」と言ったら、お母さんは「この子まだイスに座ったことがないんです」と言った。
自分の子供が生まれてはじめてイスに座る。という緊張感がスタジオには漂い、私はほんのわずかでも座れたらいいな。と思っていた。
座わらせて母親が離れた瞬間、赤ちゃんは泣きそうになったが、母親とアシスタントの声に安心し、座りながら遊びはじめた。
座って遊びはじめると、何度も何度も赤ちゃんは拍手をしたり、ばんざいをしたり、無邪気に笑ったり本当に楽しそうだった。
撮影されているわが子を見つめながら遊んでいる母親も、赤ちゃんを集中させるためにカメラの横で声をあげているアシスタントも、
そして私自身も、赤ちゃんがはじめてイスに座っている写真を撮影できるのも嬉しかったし楽しかった。
スタジオには「はじめてイスに座った」という成長した事実の感動が充満していた。
そして私は私自身に感動していた。
私にとってこのようなストロボの使い方をしたのが、考えられなかったし、今までしてはいけないことだと思っていた。
その壁を乗り越えられたことが素直に自分に対して嬉しかった。
ストロボに限らず、スタジオ内外、世界に存在するすべてのものを活かせるのかどうかをふと考える。
被写体の存在感を惹きたたせるにはどうのように活かせばいいのだろうか?
被写体と世界との調和、混同、創造とも言うべきなのだろうか。
私はとにかくやってみなくては気がすまないタイプの人間なので、何度もイメージをし、何度も撮影し、何度も失敗する。
そして、それをやさしく見守ってくれる人、環境。
それが私の今を支えている。





 

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美しさを表現し、思い出を記録する、楽しい遊びの空間

人生の写真館ライフスタジオという名前に込めた想い。
それは、出会う全ての人が生きている証を確認できる場所になること。
家族の絆とかけがえのない愛の形を実感できる場所として、
人を、人生を写しています。

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