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雑
投稿日:2013/4/11
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あるカメラマンに「もっと雑でもよい」という言葉がずっと頭の中でグルグル回っていた。
柱の陰からひょっこり顔を出して「もっと雑に。。。もっと雑に。。。」ということを撮影中に言われているような気がした。
それぐらい私にとって「雑な撮影」という心にひっかかっていた。
まるで心臓に鉛が入っているように、気持ちが悪かったし怖かった。
長方形に写真の構成要素がきちんと整理整頓され、落ち度のないのが良い写真のすべてだと思っていたし、なぜわざわざ雑に撮影する必要が
あるのかと疑問に思っていた。
結局、私は言葉の意味を全く理解していなかったのだ。
いつも自身の傲慢さと固定概念が成長の邪魔をし、保っていた状態が変化することに恐れ、前へ踏み出すことができなかったのではないか。
「こういう写真を撮影すれば人が反応し、喜んでもらえる。」という社会的基準の依存が、自分の中で自由にいられずにいたのだ。
つまり批判、否定をされるのことに恐れて、雑に撮影することが怖かったということになる。
そしてここでいう「雑」とは粗末とかいいかげんという意味ではなく、素直とか自由という意味だと私は理解する。
これは技術ではなく意識と感情の問題で、他のカメラマンにも「ありのままを写しなさい。」「愛情を持って写しなさい。」
ということを教えられた。
不思議とそういう気持ちで撮影すると、空を飛んでいるように軽い気持ちでリラックスした状態で雑に撮影することができる。
そして他者の援助により、自身が進化していくことも実感した。
競争ではなく相互の助け合い、つまり相互扶助の関係を認め受け入れることで成長していくことを私は信じている。
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