Photogenic
水戸店
光で浮かび上がる柔らかさ
投稿日:2019/11/28
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光は当たる場所に存在感をもたらす。
明るく浮かび上がる部分と、影で暗くなる箇所によって、姿かたち、質感ときには、感情までも教えてくれる。
そして、当たる方向や光の色によって、不思議とそのものの印象を変えてくれる。
写真を撮ることは、大雑把に言えば
光によって生まれる存在感を写すことだ。
だから、私たちのような「人」を美しく表現したい部類の
カメラマンは、撮影まえに光を確認する。
どこから光が差しているか、どのくらいの強さか、色は。
そうして、撮影のポイント、角度が決まっていく。
もちろん、その他いろいろな総合要素も絡んでくるが、あえて光だけに言及するとして、
この写真にうつる、小さくかけがえのない存在感を、どう残すかというときに、最初に見たのも光だった。
時間帯は昼過ぎ。天候は晴れ。水戸店には強い西日が、窓から差し込んでくる。
こういう時は、きまって2階の木のある部屋、、通称「森」(木は一本しかないが)に、きれいな光が入る。
低めの角度からくる、温かい色の光。窓の外に生えている木によって、これまた美しい影を作ってくれる。その西日を使わない手はない。
まだ1歳にも満たない彼のため、用意した柔らかい椅子を光の当たる場所へ置き、座ってもらう。
この時、むかって左側からのメイン光が、顔の側面に当たる向きに角度を付ける。が、小さい赤ちゃんにとっては側面というより、顔全体にあたる形になってしまった。
それでも、直射に近い硬い光の性質によって、はっきりとした鼻立ち、顔の輪郭が浮かび上がる。何より、彼の柔らかい肌の質感よ!
そして、後方の窓からの逆光が、反対側もつぶさずに支えてくれる。コーディKazu君があつらえてくれた、ふんわり衣装の質感も、しっかりと浮かび上がる。
このきれいな陰影を表現するため、最後にモノクロを選択し、あとはKazu君の投げかけによって、生まれた笑顔を狙ってシャッターを押したのがこの写真だ。
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