Photogenic
水戸店
【 僕だから撮れる写真。】
投稿日:2019/4/20
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ライフスタジオは遊びながら撮影します。
そうすることにより、その子の普段の笑顔や、行動、ふとした表情を出すことができます。
たくさんの表情を残すために75カットという決まりができました。
その中には、かっちりポーズをとりモデルのようなカットから、笑い過ぎて顔がくしゃっとしたカット、しまいにはカメラに背を向け楽しそうに外を見ている顔の写っていないカットまでございます。
しかし、これを写すのが僕たちの仕事だと思っています。
子供というのは僕たちが思っている以上に早く成長するものです。
今の一瞬の笑顔は明日は出ません。
明日の笑顔も明後日には違うものになっています。
世の中には、主に二つのタイプの写真館があります。
一つ目、「安定感のある、既存の写真館タイプ」
これは、皆さんがイメージする昔からある写真館で大丈夫です。
完成された形で、家族写真やお子様を残すカチッとした安定のある写真が撮れる写真館です。
二つ目、「ライフスタジオのような遊んで撮れるハウススタジオタイプ」
僕たちはこちら側に属します。
最初に書いた感じで、遊びながら、その子の笑顔を引き出し決まりのない写真が撮る事ができます。
今回の写真は僕らの写真館タイプだからこそ撮れる写真になります。
着物を着て寝てしまうという写真。
しかし、こういった一枚でも計算したものであればすごく綺麗に写ります。
むしろ、寝るという行為は、緊張を解く事ができるポージングなのでその子も緊張がない「垢抜けた写真」に変化するのです。
今回、意識したことは4つ。
「光」と「線の構成」、「前ボケ」それと「表情」です。
1. 光
写真において光というのは、最重要事項の一つです。
どれくらい重要かというと、パトカーのパトランプくらい重要です。
これが無いとただの車です。
撮影時、この場所は窓から太陽の光がものすごく入って来てスポットライトになるところ。
窓を背にしてうつ伏せに寝てもらい、光を背負ってもらいました。
つまり「逆光」です。
やはり、ふんわりと仕上げたかった。しかし、それ以外にも意図はありました。
それは目に入る、キャッチです。
スポットライト的に入る場所に寝ることで、キャッチがものすごく入ります
そうすることにより、この女の子の可愛らしさが強調できるのです。
2.線の構成
インテリアを入れる場合、窓枠や扉、小物など線がある場合は垂直水平を意識し、不安定ならないよう気をつけています。
しかし、今回の線の構成は、ポージングでの線の構成になります。
まずポージングは上記でも書いたように、うつ伏せになります。
手の動きは顎を手で支えてもらいました。
この時に、頰が軽くぷにゅっとなり、女の子を柔らかさをさらに見る側に強く印象をつける事ができます。
ポージングでの線の構成は説明すると難しいので、図を使いながら見て行きたいと思います。
青の線をご覧ください。
全体的に左下に流れています。
前髪や床の板の隙間、彼女の左手など様々な線が左下に流れ、その中で目の動きだけが右上に向かっています。
そうする事により、この子の目線や表情が物凄く際立って見えるのです。
つまり、この目線を主役にするためだけに、左下に向かう線を多数、画面の中に作りすっと被写体に目がいくようになっています。
3.前ボケ
前ボケというのは写真自体の引き立て役です。
しかし、なんでも使えばいいってわけじゃありません。
使う事でよくなる写真もあれば、悪くなる写真もある。
色も大事なのは「女性の撮り方」でも説明しましたので割愛させていただきます。
今回の着物、見える部分の割合としまして赤系統(ピンクや小豆色)が多いです。
それを引き立てるために緑の前ボケを使いました。
そうする事により、色相環の逆側の色。補色を使うとお互いの色を引き立ててくれるという事です。
4.表情
僕たちはその子の瞬間、その子らしさを撮影しています。
毎日たくさん撮影している中、その子だけの写真、その子だけしか残せない写真を撮っています。
その子らしさとは、いろいろなことに出て来ます。
ポージングであったり、仕草であったり、喋り方であったり。
この子は表情でのらしさがすごい出ていました。
ふと何かを見る瞬間、100%の笑顔から急に、真顔になっていました。
オンオフがとても激しい。それを残さない手はない。
笑顔でこちらのカメラを見てる時、コーディに一言声をかけて貰いました。
その瞬間、さっきまでの笑顔が嘘のように真顔になりコーディのことを横目に見ました。
予想どおりの表情。
「らしさ」というのはその子とあって、会話して初めてわかることです。
きっと他の人が見たら普通の真顔の写真に見えると思います。
しかし、僕はこの子を知っています。
好きな色、好きな食べ物、たくさん知っています。
だからこそ、僕はこの瞬間を狙いました。
彼女だけの「らしさ」を狙いました。
フォトジェニックに上がってる写真はそれぞれのカメラマンの自信のある一枚です。
その子の一瞬の表情を見逃さずシャッターを切っています。
どんな写真にも、それを撮ったカメラマンの意図があり、技術がある。
意味のない写真なんてなく75カット全てがその子を表現してます
全ては一枚のため、全てはその子のため。
その子を知っている
僕だから撮れる写真を。
photo by Nihei
coordinate by KAZUKI
written by Nihei
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