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投稿日:2017/5/31

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photo by volvo
codi by takumi

write by volvo

被写体の彼女と撮影者である私との間にできた物語は、先の写真分析で書き留めましたのでここでは深く触れませんのでここではこの写真が持つ意味について書いてみたいと思います。
前回の写真分析です。
http://www.lifestudio.jp/?run_id=staf_blog&bs=staff_blog&po_u_seq=102&po_seq=146251

 

先日、写真人文学のサークルでこんな話をしました。

「原本CDに題名をつけるとしたら、その題名が特殊かどうかよりも

すべての原本CDが違う題名になっているかどうかが重要だ」と。

 

私たちは一期一会の出会いで撮影し、唯一無二の写真を作るお手伝いをさせてもらっています。

原本CDにつく題名は、共に過ごした時間を75枚に切り取ったものとしてみたときに想像できる起票となりますし、それは1枚の写真が奏でる雰囲気よりも、一枚一枚の間にある実際には写真に写っていない部分が、その原本CDを意味づけする要素を多く持っています。

例えば、1枚目が園服で、75枚目がランドセルだとしたら・・・
実際に伝えているのは1枚目と75枚目のたった2枚しかありませんが、想像するのは容易いです。

つまり原本CDというのは、ただ75枚で構成されたパラパラ漫画という事ではなく
共に過ごした時間と、被写体のこれまでの人生が凝縮された短編映画のような
意味合いを多く持っているものだと思います。

だから私たちは撮影中に雰囲気や空気感をとても大事にします。
実際に撮影現場の空気感というのは、誰でも、どこの店舗でも総じて明るく、楽しく、賑やかに通り行われています。


さらに、少しだけ細かいディテールを見ていくと原本CDというのは当たり前ですが構成している一枚一枚にフォーカスがあたります。原本CDの中に決定的な写真が何枚か入っていると、それによって原本CDの質は上がりお客様の感動を呼ぶ事も多くなりますが、75枚全てが決定的なわけではない事がほとんどです。

その数枚で原本CDを規定できるならば、それ以外の写真は無くても原本CDが成り立つ事になってしまいます。
つまり大局を見たときは原本CDが唯一無二の題名がつく事が美しい事であり、ディテールを見てみると一枚一枚の「完成度」が重要だという事になります。

よく原本CDは「流れが重要だ」とか「一枚一枚の質が重要だ」とか「ストーリー性が重要だ」といった議論がされますが、その大体が正解だし、不正解だと思います。

写真というのは、組写真であったとしてもまずは一枚ずつ見られます。
「the life」という商品を自分の原本で作成すると自分の写真一枚の質を実感する事ができますが、
一枚ずつが存在を現さない限り原本CDは色づきません。

たった1枚の写真の存在感の現れから原本CDは始まります。
たった1枚の写真の質が原本CDのすべてを規定してしまいます。

その一枚に必要な要素が、現段階で私が考えつく言葉は「被写体とインテリアの融合」です。
これまでずっと「統一感」という言葉をつかってきましたが、その統一感を生む上で最も結びつきが重要なのが
被写体とインテリアです。

これは「インテリアを入れて撮る」あるいは「引きの写真」といった言葉とは意味合いが異なります。
融合を辞書で引くと「とけあう」という意味だそうです。

被写体とインテリアがとけあう写真。
というとわかりやすいような、余計わかりにくいような気もしますが、この写真で見てみると車の入れる割合と左上のライト、右のライト、
そして奥の黄色いドアまでの関係性は、普通なら彼女との間に違和感を生みそうなインテリアでありながら被写体の彼女は車に乗りそうも無いイメージをして
その表情と適当にハンドルをいじる手が「乗せられてる感」を出しているからだと思います。
あとは、表情と関連した明暗差です。
一般的に美しいと思われる光は、どちらかというと被写体ではなく後ろのドアに当たってると思いますが、これがもし、美しい光が彼女にあたり華やかさを醸し出したとしたらどうでしょうか。
私には違和感を感じます。
もちろん光が全くない場所を選択したわけではありません。このくらいの写真を撮るに当たって適切なこも薄く小さな光を探しました。

草加店の店長の鈴木君の写真分析に10%の小さな光の持つ力という言葉がありましたが、全くその通りで、被写体をどのように表現するのか?が先にあればメインライトというのはどんなに小さくても成り立ちます。

この場合、彼女を照らすよりも背景を照らす事でふてくされた表情に合わせた少しジメッとした空気感と明暗差で被写体を浮かばせることに着目しました。

引き写真はとけあう事。そう言い切ってもいいかもしれません。
被写体とインテリアがとけあう写真がもし原本の中に数枚あったなら、多くの情景描写がされ
一つ深い思い出が記録されるような気がします。

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美しさを表現し、思い出を記録する、楽しい遊びの空間

人生の写真館ライフスタジオという名前に込めた想い。
それは、出会う全ての人が生きている証を確認できる場所になること。
家族の絆とかけがえのない愛の形を実感できる場所として、
人を、人生を写しています。

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