Coordinator by Manami Saito

Photo by Takashi Umino

---

 

大人になってから、「子供の頃…」っていう思い出話を話す機会はたくさんありますよね。

そのくらい、当時は「今」が永遠のようで、現在の自分を創る出来事や人との出会いがあったからだと当然のことながら思います。

 

でも、その「今」という瞬間は、記憶に残ることは多くても、記録に残せる機会は限られている。

自分たちの仕事は、記録に残す役割も担っているわけで、責任を感じると同時に、

たくさんのご家族に自分が貢献する機会があることを光栄に思います。

 

そして、自分を受け入れてくださり、自分を必要としてくださる方々。

そんな方々との時間は幸せな時間であり、自分の人生にとって大きな存在で、大切な繋がりだと言えます。

同じように、その方々にとっても自分という存在を人生の一部にしてくださっている。

その事実が、自分がここで写真を撮る原動力です。

 

自分が子供時代を経験し、記憶だけじゃなく記録があればあるほど、あの頃の幸せをより鮮明に思い出すことができる。

 

写真に写っている2人と、パパとママ。自分と繋がってくださっているご家族です。

初めて出会ってからは2年ほどですが、4回の撮影を一緒に作らせていただきました。

とても温かくて優しいパパとママと同じように、子供たちも優しく、穏やかな２人。

写真を撮る過程で一緒にいる時間が凄く幸せです。

 

今、越谷店では今までとは違う兄弟写真が撮れるよう取り組んでいます。

２人が並んで笑顔というだけで可愛い写真が撮れるのですが、

その形はたくさんあるほど良い。

この撮影の前に、ちょうどこの２人のような1人にもう1人が重なっている参考写真を事前に見ていた自分。

 

兄弟写真を撮っている時、ライフくんと撮りたい！という毎回の要望に応えるのと同時に

２人がライフくんと戯れているのを見て、事前に見ていた構図を思い出しました。

 

弟くんの茶目っけが出るように先に横になってもらい、お姉ちゃんにもその上に重なってもらう。

２人とも初めて出会った頃よりも大きくなり、

自分たちとの撮影を理解しつつ一緒に作りながら楽しんでくれるようになった。そんな印象ですが

僕も一緒に楽しみながら作っていきました。

２人の素敵な笑顔も相まって、逆光の雰囲気ににピッタリの写真です。

 

こうして一緒に過ごした時間の記憶を、一緒に作った写真と一緒に思い出してもらえると嬉しいです。

自分も忘れることはないでしょう。