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越谷店
可能性
投稿日:2022/10/31
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Coordinator by Akane Owada
Photo by Takashi Umino
人々が生活する中で、プロのカメラマンに写真を撮られることってどのくらいあるでしょうか。
私自身、写真館に行く習慣がない家庭で育ちました。
大きなカメラがあるお店に行ったのは記憶上、5歳の七五三の時だけ。
それでも不便に感じたり、不満に思ったことは一度もありません。
それは、家族で出かけた際には父が写真やビデオを頻繁に残していてくれたからです。
父はプロではないですが、自分の親ですので父にしか見えない私たちの姿があるし、父にしか見せない自分の一面があります。
その「素」のままの思い出がたくさん残っていて、宝物です。
私たちというのはプロであり、写真に適したインテリアの中で精度の高い機材を利用し写真を撮ります。
撮影をさせていただくお客様は、普段自分の家族ではない方、もちろんはじめましての方もたくさんいらっしゃり、
それぞれの大切なご記念に携わっています。
そんな中でも、良い写真を残すためには、皆さんの「素」を引き出すコミュニケーションが重要です。
お子様が普段、「家族」にしか見せない表情を引き出すために、全力で遊び、心の距離を縮めながら撮影をしていくわけです。
それだけではなく、お子様やご家族の特徴を見て美しく写真を撮ることも必要になります。
それは、時にはお子様本人や、親御様にとって「新しい一面」を知る機会になるんだと思います。
今回の写真は、
私が初めて出会った女の子で、彼女の今の美しさや成長の証を、
その時の自分との関係性や光の環境という条件の中で撮影したものになります。
この子は初めましての私たちに対しても明るく接してくれ、
写真を撮られることが好きで、よく笑う子でした。
笑顔の写真は比較的多く残せますが、
大人っぽく、今までにきっとないような写真を残したいと思い立ちました。
撮影したインテリアは、日が出ている時間帯に撮ると自然光が入り、
被写体に対し順光になりやすい場所です。
今回撮影した時は日がだいぶ落ちていて、薄暗い状況でしたので、
逆にこの状況を利用し、陰影と奥行きのでる写真を目指しました。
光としては天井に付いたスポットライトのみ。
被写体に当たるものと、背景のレンガと植物の一部に当たるもの。
背景に当たる光は、被写体の存在感を消してしまわないようにし、当たってない部分は影になります。
日中とは違う光の環境を整えることで、
陰影差を生みつつも、小物や格子、前ボケを用い奥行き感も出るようにしました。
7歳の七五三記念。
大人っぽい写真も馴染む年齢だと思いますし、実際にそれが似合う子でした。
大切なご記念の撮影を、楽しんでいただけたなら幸いです。
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