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越谷店
写真分析『被写体自身が決める』
投稿日:2019/10/24
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photo by Manami Saito
codi by naomi tanaka
ホリゾントというのは、インテリアの無い部屋というイメージを持つ方は多いと思います。
実際にインテリアは無いので、被写体の表情やポージングと光によって、明るい元気一杯な写真にも暗いシックな写真にもなります。
このようにインテリアがある部屋よりも写真を見るときに被写体に注目が行きやすい、かつ被写体自身が写真の雰囲気を決める大きな条件となるのです。
写真の彼は写真を見てわかる通り新一年生で入学の記念としてスタジオに来てくれました。
入学記念と言うと新しい場所にドキドキワクワクといったイメージで、笑顔で歩いているようなポージングだったり、ランドセルの中身を嬉しそうに確認してみたりと「陽」の雰囲気の写真が思い浮かばれます。
彼はとっても明るい性格の持ち主で
撮影に対しても前向きでノリノリ。
この撮影の75カットを見ると
やはり笑顔の割合が高く、先程挙げたイメージの写真ももちろんあります。
しかし彼は、そのひょうきんさ故にその撮影シーンによって表情を作ることもできました。
この時は明らかに暗くなって自分にだけ当たる光に合わせて「かっこいい顔」や「真面目な顔」をイメージして、彼は表情を作ってくれていました。
この場面で、キリッとした表情と笑顔では大きく写真の印象が異なるので、まさに被写体自身が写真の雰囲気を決めている大きな要素となっています。
さて、ホリゾントで撮るときに雰囲気を大きく変える要素がもうひとつ。これはもちろん光です。
光の色、当て方、量によって様々な印象を持つインテリアに早変わりするのです。
この写真はライトボックスを使って光を当てているのがポイント。
壁より前に可動式のライトボックスを、写真こちら側から見て左側に入れることで、
後ろの壁にはあまり光が当たらず背景は全体的に暗くなります。
被写体には左から強く光が当たっているので、顔の凹凸がはっきりとして、被写体自身にメリハリができ、背景との差も生まれます。
このメリハリがあるからこそ、この表情、そして堂々とした佇まいが生きるのだと思います。
写真を撮るときに、最後に写真の雰囲気、印象を決めるのは主役である被写体自身。
彼のノリノリな気持ちでスタジオだからこそ見せてくれたこの表情なのです。
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