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越谷店
写真分析『年を重ねてこそ…』
投稿日:2018/12/31
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photo by Manami Saito
codi by naomi tanaka
写真って、歳を重ねるにつれて撮られる機会が減っていきますよね。
子どもが生まれたならなおさら、撮る側に回り、撮られるという感覚を忘れてしまいがちです。
そしてその子どもが大きくなって行くにつれて写真を撮る機会も減っていき、写真とは無縁な生活を送る方も少なくないでしょう。
今回はそんな「改まって写真を撮るなんて気恥ずかしい」と感じている大人の写真です。
こちらの写真に写っているのは、お母様と娘さん。いわゆる親子です。
今回、このお二人がスタジオで写真を撮ることになったのには二人の意思とは別の理由がありました。
それはお孫さんからお二人へのプレゼントだったからです。
そう、この日ご来店されたのはお母様、娘さん、そしてお孫さんの3名でした。
お母様は来店時から「このような写真館は初めて」とおっしゃっていて撮影時も緊張されているご様子。
緊張されるのも無理ありません。よく、お孫さんの七五三の撮影でスタジオに来られるおじいさまおばあさまがいらっしゃいますが、その場合はあくまで主役はお孫さん。
しかし、今回主役は紛れもないお母様自身。忘れかけていた、「撮られる」という感覚がダイレクトにわかる立場です。
一方で写真に撮られ慣れているのか表情の作り方が上手な娘さん。
会話をしながらの撮影で最初よりは表情も和らいでいるお母様でしたが、まだ少しぎこちなさは残っています。
その緊張感を娘さんが気づかないわけもなく、お孫さんと一緒に優しく声をかけている姿が印象的でした。
こちらの写真はそんな撮影の雰囲気や、お二人の関係が見えてくるような、そんな写真だと感じました。
笑うと恥ずかしさからか肩が上がってしまう可愛らしいお母様。
そんなお母様の肩に置いている娘さんの手からは「大丈夫だよ」と伝わってくるような力強さがあります。
それと同時に、表情からも私がしっかりしなければ!という気持ちが伝わってくるようでした。
私がそうなのですが、親が歳を重ねるにつれて、なんだか頼りなく見えてしまい、私がしっかりして安心させてあげたい、と感じることが最近多くなってきた気がします。
そんな娘の私が親に感じるものと、撮影時に娘さんがお母様に感じているものがリンクしているように思い、これが親子だからこそ芽生える感情というか、関係なのかなと考えました。
また、二人を包み込むような緑の前ボケが、この温かい家族の関係と、撮影空間をさらに感じさせますよね。
今だからこそ、写すことができる家族の形というものがあるのだとこの写真を見て改めて感じました。
そのことに多くの方が気づき、いくつになっても写真を撮り続けるご家族が増えていくと嬉しいですね。
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