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演出の力

投稿日:2018/10/17

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Write by Kanasugi Mayu

 

最近自分の中で、「引き写真」について考える時間を多く持っています。

引き写真はコーディネーター目線からでも、被写体のポーズのつけ方や目線の誘導・どういった小物を合わせるか、置くかなどで印象を変えることができると考えています。

今回はこの写真の作り方について考えてみたいと思います。

 

「ドレス」というと、ふわふわとしたお姫様のようなドレスに身を包んだ可愛らしい写真が想像されますが、この写真はどちらかといえばシックな印象を感じます。

この写真の彼女はおそらく7歳くらいの女の子。

自分1人で物事を考えられるようになってきて、「これが着たい」「これがやりたい」などといった自立心が芽生え始める年齢です。

そんな「大人への憧れ」を感じさせる1枚を、カメラマンは表現したかったのではないかと思います。

 

可愛らしいドレス姿の彼女に合わせたのは、暗い色のハット。

そして背景は可憐なドレスとは一見真反対の印象を感じる板がたくさん貼られた壁。

周りにはカゴやバッグなど、少し大人っぽい小物。

被写体の彼女にこういった環境を整えてあげることで、写真の印象は一気に変わります。

 

彼女に下を向かせたのは、表情を見せないことで子供らしいあどけない笑顔ではなく、少しミステリアスな女性的な印象を感じさせる雰囲気を演出したかったからではないかと思います。

たとえば化粧品などの広告写真で、あえて目元を写さずに鼻から下の口元だけを撮影した写真が使われていることがあるかと思いますが、イメージはそれに近いです。

見える要素を少なくすることで、より見せたいところが狭まり写真のイメージが洗練されていきます。

 

またこの写真では写真左側から降り注ぐ窓からの光がサイド光となっています。

サイド光は被写体の片方に強く当たる光のため、光が当たらない部分は暗くなり、結果コントラストの強い写真となります。

そのため写真の中で明暗差が付き、より大人っぽい印象となります。

 

モノクロで表現されたのも、スタジオの可愛らしい色味を消して、全体のイメージを統一したかったからではないかと考えます。

 

「ドレスといえば、可愛らしい背景でかわいい写真」

といったような普遍的なイメージとは違った今回の写真。

良い意味でイメージが覆された写真は驚きにつながり、被写体の新たな魅力として感じられる1枚になっていくのではないかと考えます。

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