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市川店
scrollable

横のバランス。

投稿日:2018/9/29

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自分の撮りたい写真が撮れるようになると、写真に対しての質、感じ方、捉え方がいい意味で変わってくると思います。

まずは自分がどんな写真が撮りたいのかを見つけ、それを積極的に真似て自分の写真に取り入れていく方法が一番の近道なのかもれないと私は思います。

しかし、真似ても全く同じように撮影することができないことがほとんどです。すぐに真似て、すぐに同じように撮ることができたら苦労をしないのかもしれませんが…。

まだまだ、自分の持っている写真のバリエーションが少なく、どんな子にも同じようなスタイルで撮影してしまうことがあります。

また写真がパッとしないのも、その子らしさを十分に引き出すことができず、今までと変わらない枠の中にいれようとしている自分がいるからだと思います。

 

そんな中でも写真を上手く撮影する人は、写真を見るのがうまい人が多いのではないかと思うのです。もちろん中には、生まれ持ったセンスを持っている人もいますが、それよりも、人一倍の努力をされているのだと感じるのです。

写真が上手い人ほど、他の人の写真をよく見ていますし、自分の写真もよく見られているのではないかと思うのです。いい写真のいい部分を見つけては、どうやったらそれに近づけるのかと即実践をしていたり、また足りないところは何なのかを考え、見つけては撮り続けて自分のものに近づけていっている気がします。

ただ写真を撮り続けているだけでは上達もしません。自分への課題を素直に受け止め、実践し続けていくことが大切なことなのだと思います。

 

また、何よりも楽しんで撮影をすることにも写真の質も大きく変わってくると思います。

どこまでも焦りや緊張が伴いますが、そんな中でも楽しんで撮影に臨めば、写真の中にもそれが現れ出し、写真としての面白さがプラスされることがあります。私が個人的に感じた内容であるので、共通して言えることではないかもしれませんが、カメラマンとしての心構えも重要なポイントになってくるのかもしれません。

 

 

今回、撮影をさせていただいた彼は3兄弟の末っ子で5歳の七五三での撮影でした。

毎回撮影に入る前は、いくつかピックアップしている5歳の七五三の参考写真を見ながら、イメージし撮影に臨みます。まったく同じように撮影することは難しいですが、目標とする写真に近づけようと意識して撮影をしていきました。

今回の写真の課題は、今まで横写真のバランスの悪さが目立ってあったため、そこに集中して撮影していきました。

写真に対しての構図のバランスはさまざま挙げられますが、今回は片側に寄せた構図バランスを意識したものになります。写真上4分の1ほどを和傘でぼかされていますが、その和傘から始まった流れるようなバランスを、大きくは主役である彼に集中がいくようトリミングをしました。

カメラと彼の間に和傘がぼかされていますが、和傘自体も円形になっていることから右側から入る光が強く右から左にかかる光の明暗が出ているのがわかります。また、和傘に書いている模様を彼に見てもらうことで自然と視線が上に行き、和傘があることで彼の顔にかかる光を調節することができ、右から左にかけて顔の凹凸がより表現されているのではないではないかと思います。

あとは、彼の後ろに写るインテリアです。

光によって棚に置いてあった葉っぱが光の中に溶け込むような形となり、光の調和を経て、グラデーションがかかり一つの演出を作ることができました。和傘→被写体→インテリアと段階的なぼかしが入ることで、もともと表面的に表されやすい写真を立体的に写し出すことができたのではないかと思います。

 

カメラマンが写真の中に取り入れるものの準備を整え、最後被写体が見せてくれる表情で写真としての形が出来上がります。その何気ない、いつもの表情をみせることができる環境を提供するのも私たちの心構えがポイントになってくるのではないかと思うのです。

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