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#2Lサイズ

投稿日:2021/3/11     更新日:2021/3/15

1980 6

私の父について語りたいと思います。

私の兄弟は4人です。姉と妹と弟がいます。
写真に写っているのは私と妹と弟です。
川のあるキャンプ場みたいで、私と妹は水着です。
その瞬間を撮った写真です。BBQのご飯のひとときです。
キャベツ太郎のこんなに大きいサイズは売られていたんだとか
前髪が重すぎるとかなんとなく昭和を感じる写真ですが、
私にはこの時の記憶がありません。すっかり忘れています。

実家のアルバムにはさまっているのを見つけた時、
こんな瞬間があったという知らなかった事実がわかったのと
父がこんな写真とってたんだなということに何だか不思議な気持ちになりました。
そして、父のきまぐれかもしれませんが、
全部Lサイズなのに、なぜかこの一枚だけ2Lで印刷されていました。
何か思入れのある写真なのかなと…
ふと私の父は私達をどのように見ていたんだろうと考えました。

 

最近はまるくなったものの、昔は短気で態度が悪かった私はよく怒られていました。
怒られて泣いて拗ねていた自分を思い出します。

そして、私の期待をいろんな意味で裏切る父でした。
私は小さい頃そうそうにサンタさんは父だと思っていました。
プレゼントはいつもどこか違うものが届きました。
どう違ったのかも覚えてないのですが、その記憶だけ残っています。
高価なものは難しいかなと思い、サンタさんの手紙に最後におかしでもいいですとつけ加えたことを後悔したことを覚えています。

 

壊れたものを直すのが趣味で、
直したものがいつも私の誕生日プレゼントとなってきました。

高校生で二つ折りの携帯が欲しいと思いましたがかなわず。
二つ折りも今では過去の遺物ですが、ソフトバンクがボーダフォンだった時代、
一人トランシーバーのような携帯を持ち、恥ずかしくてみんなに携帯を見せるのを避けていたのも思い出します。
 

大学入学でもらったパソコンは、液晶モニターを明るく照らす基盤が壊れているという代物で、
見事にパソコンは蜂の巣のように穴があけられ、自然光が取り込まれるように細工されていました。

今では父ができることを精一杯やってくれていたのだなと分かりますが、昔はかなり葛藤していました。
母親が小学校1年生くらいから3年間ほぼ不在だったのもあり、
新聞配達をしながら私達4人を育ててくれた父は、それは過酷な毎日をおくっていたでしょう。
疲れた父、イライラした父ばかり見ていたように思います。

この一枚を見た時、そんな父がこれをいいなと思ったのかなと。
残したいと思ったからこの一枚があるのかなと思いました。
父にとって悩みの種であっただろう反抗的な私をすこしでも可愛いと思ってくれていたんだろうか。

私が親になって、わかることがありました。
かわいいけど、言うこときかないと、そりゃ怒りたくなりますよ。
この写真は忙しい父の育児の合間に子ども達にむけた愛の証なのかなと思ったのです。
最近、そう考えるとこの写真がより愛おしくなりました。

昨日、父にどんな気持ちで撮ったのか聞いてみようと思い
ラインしましたが、実は父が撮った写真ではなかったそうです。笑
やっぱり期待どおりでない父。

写真一枚で父を語りましたが、
今回のことで父らしいなと更に納得した自分がいました。
今回のは私の勘違いなので、色々言えませんが…血は争えないのかもしれません。
私も父のような変わり者なのだと感じていますので。

 

PS:全体会議でこの話をしたところ、
黒木さんに「写真はそれを引き伸ばした人のものだから」と言って頂き、
この写真を2Lに引き延ばした父の愛情を疑うことをやめました。

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人生の写真館ライフスタジオという名前に込めた想い。
それは、出会う全ての人が生きている証を確認できる場所になること。
家族の絆とかけがえのない愛の形を実感できる場所として、
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