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青山店
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books 『プロレスに生きる』

投稿日:2013/2/25

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2月読書感想文 「プロレスで生きる。」 薯:武藤敬司

題を見るとプロレス解説書の様だが、プロレスラー武藤敬司を通し、一会社の社長として、一プロレスラーとして武藤敬司論を話していく本である。

まずは武藤敬司について少し紹介させていただきます。

武藤敬司、1984年日本プロレスの二大団体の一つ新日本プロレスに入団、橋本真也・蝶野正洋らと共に闘魂三銃士として人気を博す。

また別名グレートムタとしてアメリカ団体NWAを筆頭に全米で人気を博す。

2002年新日本プロレスのライバル、全日本プロレスに移籍。

団体の看板レスラーが、ライバル団体に移籍すると言うことは極めて異例、大きな波紋を呼んだ。

「俺はプロレスがしたいんだ!」と名言と共に新日本プロレスから若手と共に全日本へ。

そして社長就任。

現在ではバラエティーに進出や、異業界とのコラボレーションを積極的に行い、人気を博している。

さらっと経歴を返しただけでも面白い、そして常に異端。

本の内容もプロレスラーらしく単純明快、物事を端的にわがままに書かれていました。

武藤敬司には本音と建前、建前がわずらわしいのでしょうか、本音だらけ。

プロレス業界に気っても切り離せない言葉がある「猪木イズム」「馬場イズム」。

言葉くらいは聴いたことはあると思いますが、主に師事した方の考え方が色濃く残るといわれます。

いわば「新日本に入ったか」「全日本に入ったか」である。

武藤はどうだろう?どちらも経験をしている。

しかし本人は自分のことを「武藤イズム」という、少しはどちらの影響も受けていると語っているが、本人の意思でものすごく強く感じたものは「変化し続けること」「マンネリは組織を腐らせてしまう」。

いわば社長職に就くまでは常に反体制。

何事も反発すればよいものではないが、そこまで意見をしっかり発言できるということは、まず何より自分への自信と、それに付随する実績である。

そして皆を引っ張るリーダー像が自分の中ではっきりしている。

会社のリーダーとして心がけていることが一つだけある「現場が大切、下の者に背中を見せ続ける事。」

プロレスラーとしての現場、首脳陣としての現場の感じ方。

中でも印象的な言葉が「現場を知らない人が運営を行うことは良くある、しかし必ず意識のズレが生じ、各々のベクトルが色んな方向に向いてしまう。」

確かに、今まで色んな職に就いたが、どの職場でも運営側と現場側で大きな溝が出来てしまう。

そしていつも支持されているのは現場の人だ。

全日本社長に武藤が就任してから大きく全日本プロレスという会社が変わった。

特に大きく変わった点はブランドイメーズの「王道」を捨て、新しいことに挑戦し続ける団体との認識にファンが変わったことだ。

その大きな要因として、プロレスとサンリオ(キティーちゃん)のコラボレーション。

だれもが想像もしなかった、いやできなかったコラボレーション。

他にもA BATHING APEアダルトメーカーなどなど・・・

一般人からはこれらとどうコラボレーションすればよいかも分かりません。

しかし常に新しいものを模索し続ける探究心やハングリー精神。

どの仕事にも通ずる貪欲さはまねするのは難しいが、意識をしていきたいと思いました。

本にこんなことが書いてありました、「プロレス業界自体をどうこうする気は無い、全日本を守るだけでも必死なんだ」

人気が低迷し続けるプロレス界にてどうにかメジャーになり、社員を食べさせなくては戸の思いも強く、買わざるをえなかったのかもしれません。

しかし結果として成功を収め、団体が認知されています。

そして成功の秘訣を語っていました「常にこうなりたい、こうしたいと成功のイメージを頭に描き続けること。」

よく聞く言葉ですが、プロレスファンの僕は「やっぱ武藤が言うと違うな~」っと勘違いしてしまいます。

最後はこう語って終わっています。

プロレス・・・やっぱり俺はプロレスが大好きだ。

死ぬまでプロレスをやっていたい。

くたばってしまうそのときまで、俺はプロレスで生きる。

自分が30年続けている仕事を改めて考えて、その時この言葉が言えるだろうか?

正直分からない。

この本を読んで、武藤敬司は経営者として未熟かもしれない、人として未熟かもしれない。

しかし私は武藤敬司という男が好きであり、その男気にはあこがれをも感じる。

私も彼の背中を見続けてゆきたいと思う。

そしていつか同じように影響を与える大人になりたい。

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