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【ライフスタジオの写真】 体を動かし心を動かすのだ。~写真分析~

投稿日:2018/10/23

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CHIBA FOREST

PTOHO:gomei

CODI:Katsumasa Mochizuki & TEKKEN

 

 

 

■ライフスタジオ1広いホリゾント

 

千葉フォレスト店でご家族の撮影をするのはこの日が初めてだった。

所属店舗は神奈川なので、距離もおどろくほど遠いので、簡単にうかがうのも難しい。

この日は本当に珍しく千葉フォレストへ1日出張となった。

遅刻も怖いので、5時半には車を走らせ、やる気が出すぎたせいか、出社時間の1時間以上も前に到着したので、千葉フォレスト店を1周してみる事に。

2000坪もある牧場を改装しているので、草原の様な写真を撮る事が出来る。

これは千葉フォレスト店の大きな魅力の一つで、外でも中でも撮る事で、撮影のバリエーションも物凄く増えるだろう。

きっと、それを求めて遠方からお越しいただくお客様も。

 

ああ、もう8時か出社時間だ。

いくつかの清掃箇所を与えられ、いそいそと掃除をしながら、ホリゾントと対峙した。

改めて真正面から見てみると、「広れぇ~~~~」とつい呟いてしまいそうなほど広い。

正確な数値ではないが、青葉店のホリゾントが、横2M×縦2.5Mくらいの大きさに対して

フォレスト店のホリゾントは、横8M×縦5Mくらいはある。

この時は特にここで何を撮ろうとは思わなかったが、なんとなく心に残っていたのだろう。

広いという印象だけが。

 

 

 

■巨匠の様な撮影スタイルに

 

何故なら在籍している店舗以外の場所では、私は何もわからない。

導線も聞かないとわからないし、カメラの保管場所も聞かなければわからない。

撮影になるともっと如実に表れる。

例えば、埋め込み式のライトのスイッチ箇所が分からない。

あそこのライトをつけたい!しかしスイッチはどこた?

わずらわしい。

そんな時は、コーディネーターで入ってくれていたテッケンに、あそこのスイッチつけて。

消して。延長コードもってきて。と人を使うほかない。

撮影に熱中してくると、単語で物を言い出すから厄介だ。

テッケン!コード!!!

 

他店舗出勤になると大変不思議なもので、自分は何一つ勝手も分からないくせに、わからない状況をうまく使って、普段とは違う何かを生み出そうとするものだ。それは写真も例外ではない。

上手く使うという事は、物事の理解が必須になるわけで、何をどのように使用する事が適切なのかが分からないままでも行えるのは、ごく一部の限られた人たちだけだ。

つまり言い換えるとそんな時だけ、凡人が天才であろうとする、そんな滑稽な時間になる。

私も例外ではない。

 

いろんなアスリートが口を揃えてこのように言う。

「練習以上の物は出ない」

練習の6割~8割。

プロのパフォーマンスはその程度らしい。

オリンピックなどを見ていると、嘘だろ!?と思うような動きを見せてくれている彼らが言うのだから、練習ではさぞすごい事に…

言い換えると、いつもやっている事しかできないよ。と教えてくれているのだろう。

なのに私達は、何かに期待している。

不思議な事に。

 

 

 

■初めまして、そして印象

 

写真に写っている彼らは、その日の最終件に来てくれました。

11歳と8歳くらいの兄妹だったと思うが、とても恥ずかしそうな兄と、撮影を楽しみにしている妹の兄妹。

話しを少し伺うと、「年頃なんです~」と。

うん、そうだね、年頃だ。

と思うようにモジモジしているが、受け答えはしっかりとしてくれるので、素直な印象を二人に持ったことを覚えている。

まあ年齢的に、お兄ちゃんの方が少しだけ壁があるだろう。どうやって撮影しようか。

無理にこちょこちょしたって仕方がない。

さてどうしようか…

 

まず状況を纏めてみよう。

子供の状態は、妹はノリノリで楽しみな状態で、兄はどちらかと言うと付き添いできているような状態だ。

この状況から撮影の課題は、このギャップを埋める事となる。

埋める事が出来ると、少しだけ二人の自然な状態に近づけるのかもしれないという考えからだ。

では、妹の様な状態ならば表情などを色々残すことができるが、この状態に兄を引き上げる事が重要になる。

まずは、心の距離を縮める事を意識して、いろんな質問をしてみる。

好きな事はあるか?

やっているゲームは?

習い事はやってる?

いくつかの質問をしてみるが、一応は答えてくれる状態。

うーーーーむ、どうしよう。

話しの共感ポイントをうまく作る事が出来ないと、会話のラリーを行うことができない。

困ったことに、この線では難しい。

 

 

■いつも通りに自分らしくね

 

いかがなものか。

考えながら、千葉フォレスト店のメインルームにいると、朝の様にホリゾントと対峙する。

広いな~。

 

この広さをうまく使う事は出来ないだろうか。

と考える。

この広さを確りカメラでとらえて、被写体の動きを感じる写真を撮る事が出来たら、より動きが強調されて良い写真が生まれそうだな。

自然とそのように考えている自分がいた。

 

人は感情を基に行動する生き物だと考えている。

言葉も、態度も、感情を表すツールだと考えているので、いかなる時も感情が先行するだろう。

写真には、心動かす写真と動かさない写真がある。

特にポートレートにおいては、写真から主張を感じない写真には全くもって心が動かない。

それは、被写体の主張、カメラマンの主張、クライアントの主張、なんでもいいと思うが、言葉を変えると「意図」とでも言おうか。

意図も感情が基だと考える。

こうしたいんだ!こうするべきだ!と意図ある主張も、きっと良くなる!素晴らしくなる!表現したい!こんな考えのもとから考えられているだろう。

何故そのように考えるのか、もう少し掘り下げてみると、いいと思うからという個人の主観にたどり着くだろう。逆も然り。

と考えると、これも感情という事が出来る。

 

つまりは、私は感情が見える写真はいいものだと考えている。

いかなる感情でもよい。

人は感覚的に共感する事が多いので、その共感ポイントが感情となるからだ。

 

ではこの感情を、いかに写真に写る様に作っていくかがポイントになる。

これには私なりの法則を持って撮影する事にした。

何故なら、いつもやっている事しかできないからだ。

 

 

 

■感情を出させる

 

ここではいつもの私の方法を3段階に分けて記載する。

 

 

1.予想外の事をすべし

これは驚きを発生させる方法だ。

基本的に自分の経験則からなる常識を基に社会を見ている事が多いだろう。

これは私も間違いなく、この中で生きている。

例えば電車は時刻通りに到着する。

遅延をしたら、予測と異なるからいら立つ。

しかしよく考えたら、途中で何があるか分からないのに、何もないと考える。

だからイラつく。

こんな感じだろう。

では写真館に合わせて考えてみると、当たり前だが写真を撮る場所である。

写真館のイメージでは、撮影位置と角度を調整され撮影をするところが、皆のイメージだろう。

そこを予想外にしてみる。

ここで彼らに指示させてもらったのは、抱き合ってカメラを見ながら回転する事。

この時点で、彼らの写真館のイメージに対して、予想外を提案できただろう。

彼らは心底驚き、そして戸惑った。

 

 

 

2.やって見せる

ではやってといっても大体やってもらえない。

予想外なのだから、イメージが沸くわけがない。

これは具体的に見てもらう事と、自分自身で体験してシャッターポイントを探す事。

犠牲になったのは、コーディネーターのTEKKENだ。

彼と私が抱き合い、転がる。

これはこれは見ていて気持ちが悪いものだろう。

大の大人がくっついて転がるのだから。私も気分は良くなかった。

 

転がってみると、コロコロと言うよりゴロゴロ転がる感じだった。

その度少し痛い。

この痛いと感じるポイントで、何かしらの感情が表情として出るだろうと予測してカメラを構える事とする。

 

 

3.感情が出る瞬間の一つは、負荷がかかる瞬間だ。

前途したが、これは痛いという心身への負荷がかかる瞬間に設定した。

特に痛いでなくてもよいと考える。

人間は不可に対して解放されたいと無意識的に考える生き物と考えているので、(経験上そうだっただけ)、そのリズムに合わせてシャッターを切る。

 

この3つのプロセスが、感情を出すための仕掛けの内容の1つだ。

 

 

■撮る

 

準備は万全にできた。

後は結果を見過ごさない様に撮る事。

前途したが、無機質なホリゾントの広い空間に、ハチャメチャに整理されていない被写体が写る事で、そのギャップがいつも以上の形となって、写真に写るだろうと、いつもよりも広く画角を設定する。

被写体の動きにつられて自分自身がぶれない様に、膝に肘を当て、脇をガチガチに締めて構える。

転がってもらう。

う!う!と声がするが、まだまだ。

まだまだ。

4週目くらいの加速してきた辺りでパシャリ。

 

■反応

 

親御さんに来てみると、どう撮れたのか予想がつかないとの事でした。

しかしモニター中にこの写真が出てきたときに、「おもしろ~い!!」という歓声が上がる。

写真に写る2人の表情は、一生懸命かつ楽しそうな表情だ。

その表情に共感するように、皆も感情をあらわにする。

少々手荒な手法だが、感情は連鎖する事を証明できたと考える。

 

 

 

 

切実に follow me

 

 

 

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神奈川県の横浜市にあるハウススタジオ(おしゃれ写真館) 

ライフスタジオ横浜青葉

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