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青山店
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写真分析~美しさにアレンジは必要か。~

投稿日:2018/8/13

2076 2

 

 

YOKOHAMA AOBA

Photo:gomei

Codi:Kaori Kobayashi

 

 

クローズアップとは?

 

クローズアップ

〔英語読みはクロース-アップ〕

1. 映画撮影で、被写体を画面に大うつしにすること。大うつし。

2.対象となる事柄を大きくとり上げること。 「事件の真相が-される」

 

 

コーディネーターに入って頂いたコバちゃんこと、小林さんは横浜青葉店の写真担当で、毎月課題を提示してくれます。

8月の店舗主題は、クローズアップです。

前途したのはクローズアップの辞書的意味です。

二つの意味が載っていました、これは内容と形式に当てはめて考えることが出来ます。

1は物理的に大きく写ることを意味していますので、形式に当たる部分です。

2は要素の話になりますので、内容に当たる部分部分になります。

 

そう考えてみると写真の話をする際も、

「このカット良くここまで寄ることが出来たね!」

なんてクローズアップの話をすることもあれば、

「この子の雰囲気にこの引き写真がとてもあっているね!」

なんて、被写体の特殊性にクローズアップした話題が上がることもあります。

 

あれれ?これはどっちもクローズアップの話なの?

でも色々とこんがらがってしまいそうだ~!

 

では物事は逆から攻めると意外にわかりやすかったりもしますので…

とにかく何も考えず、画面いっぱいに大きく顔が写った写真を見た時どのように感じるでしょうか。

確かにクローズアップだけれども…つまらないね。

では2番。

綺麗な惹き写真だけれども、何でこれ撮ったの?というテーマが不明確な写真もつまらないですね。

これのケースは全く持ってクローズアップの要素がありません。

つまりは内容と形式は対立の関係にありますので、相互依存関係にあります。

お互いになくてはならない存在ですので、どちらか片方だけしかない写真は、極論つまらないという結論が私の中で下されました。

例えば、どんなに最新技術を駆使したアクション映画でも、ストーリーが詰まらなかったら、お金返してほしくない!?という感じです。

つまりはどちらの要素も考え、適切に作用させる写真が撮られることがBESTなことになります。

形式は内容に合わせて設定されるべきである。

ですので、まずはどんな事柄を大きく取り上げるかを明確にしなくてはなりません。

 

 

 

 

対象となる事柄を大きくとり上げること。

 

この写真は2シーン目に撮影がされました。

1シーン目は写真左手の妹の7歳七五三撮影でした。

お客様は6年ぶりのライフスタジオで、お子様が大きく成長したように、ライフスタジオもこの6年間で大きく変化をしてきたのだと思います。

ですからお互い初めてに近い状態だと思います。

さて撮影はというと、正直とても緊張していたのだと思います。

狭いホリゾントでの撮影、慣れない環境、知らない大人がカメラで撮る。緊張するにはおつりがくる位の条件です。

我々の悪ふざけに対して、ふふっ、ニヤニヤとしてくれるので、きっとこういう性格の子なのかなと思っていましたが、お姉ちゃん絡みの話では「ちがーう!」や「おーい!」みたいな声を大きく出して、楽しんでいます。

私のアンテナが少し動きます。

んん?結構口調はおとなしい感じではないな…!きっと家では元気な感じがあるのだろう…でもまだそんなには見せていないな…次のきっかけを待つか…

まるで釣りをしている気分です。

 

次のきっかけは思っていたより、早くやってきました。

着物撮影の次に撮った、カジュアル衣装での家族写真の際です。

まるで着物という重しを脱ぎ捨てたような彼女がいました。

屈託もない笑顔で。

普段どのような姿なのかを知るには十分でした。

何故ならパパに対しての接し方が、姉妹で強めだからです。

とにかくパパをいじって、ふたりでゲラゲラ。またいじりゲラゲラ。

私たちの声が届かなくなるほど、姉妹だけの世界とでも言いましょうか。まさに覚醒状態。

では本論に戻ると、どんな事柄にクローズアップするかでしたね。

私はとにかく、彼女たちのパパをいじり倒す際の、いたずらな雰囲気を残しべきだと考えました。それが彼女たちの等身大の今なのではないかと想定します。

何をしてもいたずらにふざけるその姿は、誰よりも楽しそうで、ちゃんと写真が撮れているのかしらと不安がる大人をよそに、延々と行われています。

この時テーマはいたずらな○○。に決定しました。

 

 

 

被写体を画面に大写しにすること。

 

前項でテーマは【いたずらな○○】に決定しました。

ではこの内容を基に、形式を考えていきます。

つまり写真はどのようにするかですね。

 

まず真っ先に考え付いたのが、ホリゾントの全身写真で本当にいたずらを行っている姿。

リアリズム精神で!!

と思ったのですが、本当にいたずらしている所を撮ってどうすると自分に突っ込みます。

多分それなら自宅でふざけている写真を撮る方が、良い写真になるに決まっていると。

ものの3秒くらいで考えを変えることにしました。

 

では【いたずら】にどのように着目をするか。

ここら辺から、もう少し強く主観を入れていきます。

私も幼少期は親に対して良くいたずらをしていたような気もします。特に父親に対して。

なんかわけもわからず、父親が後ろを向いたらカンチョーをしまくっていた気がします。本当に小さい頃ですが。

成長と共にいたずらを行うことは少なくなっていきますね、物事の分別を覚えるからです。もしも成人しても父親が背を向けたらしきりにカンチョーしていたら、何だか問題に感じてしまいます。

ですからこのようなことにもいつか限りがあると考えてみました。するとこれまで見ていた風景が色を変え始めます。楽しそうな風景が、少しだけ儚く感じて来るのです。いつかは卒業するのだろうという目線を基に。

それを今だけと断定してみることにしました。

そうするとこのように考えが出始めます。

2人だけのいたずらな関係だけを、残そうと。

いたずらな表情が、画面いっぱいに写り込む様に。

この時に形式をクローズアップとして設定することが決定しました。

 

 

 

 

技術を詰めてみよう。

 

もう少し形式の話を記します。

画面いっぱいに表情が写り込む様に撮ることまでは決まりましたので、どこでどのように撮るかですね。

テーマの一部に儚さが入ってきましたので、個人的に儚くなるものを取り入れて演出してみることにしました。

あくまで主観ですが、私はキラキラとした玉ボケを見ると儚く感じることが多くあります。例えば映画ミナミの帝王では大阪のネオン街のキラキラした玉ボケが良く出てくるのですが、まさに時代を感じる演出で、「昔はこういう時代だったんだな~」と勝手にノスタルジックな感情を抱きます。

と勝手に玉ボケになりそうな条件を探します。

まずは光が強くある事、そして使用レンズに限りがあるので、被写体までの距離が撮れる場所。

う~ん、どこにしようかな~…

やっぱあそこでしょう!と私の写真分析に良く出てくる玄関エリアで撮影をすることにしました。

奥の木に当たる光も十分、距離も十分。

まず上記の条件はクリアです。

では次に光を考えます。

ノスタルジックな印象を得たいので、移動する前から決めていました。

逆光で撮る事。

すれば、大きく写し込んだ表情のラインを沿うようにハイライトが生まれて、よりドラマ性に富んだ写真になるだろうと。

ドラマは今だけのいたずら心です。

そしてカメラの設定です。

F/4.5

S/1/320

Iso/1250

 

 

条件はそろいましたが、最後にいたずらが発生する仕掛けが必要ですね。

これは簡単でした。

何かお願いしてやってもらったら、勝手に出ます。

家族写真撮影時に得た情報です。

だってふざけたいのですから。

釣りでいうと正に入れ食い状態。

自動的に行われるシステムみたいな感じです。

 

 

限りあるいたずら心(内容)+画面いっぱいの表情(形式)+玉ボケ+逆光+誘発する仕掛け

=いたずらな心をとらえるクローズアップ

 

 

私なりの方式が出来上がりましたので、カメラを構えます。

目を瞑っておでこをくっつけあってー!!

とお願いします。

2人の顔が近づくスピードと共に、私もズームし、画面いっぱいに表情を取り入れます。

2~3秒で、ふたりがおでこをお願い以上に押し合います。

私は心の中で、ホレ!出てきた!!

とガッツポーズを決め、シャッターを押します。

 

 

下手に美しくに見せようとしなくていいと思いましたので、ふたりの表情を写真のど真ん中に。

だって、そのままの2人がすでに美しいのですから。

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美しさを表現し、思い出を記録する、楽しい遊びの空間

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それは、出会う全ての人が生きている証を確認できる場所になること。
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