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青山店
写真分析~楽しくてもいいじゃない。~
投稿日:2018/7/23
1970 9
Yokohama Aoba
photo:gomei
codi:Kouno Hikari
自然な写真、綺麗な写真、愛を感じる写真、泣きじゃくっている写真。
自然を形成する要素を含む写真は数多くあるものだと考えます。やはりカメラマンとしては、家では撮る事のできないであろう、技術を詰め込んだ写真というものを撮りたくなるのも性だと思います。
私も毎日の撮影においてその類の葛藤を行いながら、日々を過ごしています。
物事は多角的に見た方が、本質に近づけるものだと考えていますので、私達が撮影する写真も例外なく多角的に捉えたほうが、そのご家族の本質というものに近づき易くなるのではないだろうかと考えています。美しい写真があり、愛を感じるような写真がある様に、楽しそうな写真があってもいいじゃないかと。勿論ご家族の特殊性に配慮を持ちながら。
以前かじった程度のことですが、写真は殺陣に似ているなと感じる今日この頃です。
ある程度振り付けは決まっているのですが、相手のアクションのやり方や、リアクションの取り方に合わせながら、瞬時に自分の演技を細かく変えていきます。ですから同じ殺陣のシーンを再現する事は大変難しいものです。そう来たならこうしよう。こう来るならこうだな。こんな具合に頭をフル回転させながら、細かな詰めを各々が行っていきます。まるでダンスの様ですね。
写真を撮る際も、基本的な条件は標準化と言う点で用意がされます。
例えば、カメラで撮る事は変えようのない条件です。他にはスタジオという条件、ライフスタジオですと光の位置(人口光)、カメラマンとコーディネーターの2人制などは基本的に全ての撮影で用意されている条件です。
殺陣で言うと、シナリオや手順にあたるものです。これらが崩れるとライフスタジオの撮影としてガタッと崩れ始めてしまいますね。
ではダンスの様に掛け合いのような事はどこでやっていくものなのかと言うと、撮影のやり方なのではないかと考えます。これはカメラマンやコーディネーターによって変化するものでもありますし、お客様によっても変化する事でもあります。ですから標準化がとても難しい項目であると同時に、標準化は極論不可能な事でもあります。
言うならば属人化と言うところでしょうか。個人のスキルやスタイル、特殊性に依存をせざるを得ない事を言います。全依存は良くない事ではありますが、標準的な要素を踏まえた次にこの要素を非常に重要視する事がライフスタジオの撮影においてとても重要な事だと考えます。なぜなら、カメラを持つ以上、カメラマンの意図は反映されていまいますし、ご家族によって撮影が変化するからです。そして関係を目的にしている企業だからなのです。
さて、撮影の話に入っていきます。私のスタイルは基本的に、子供は元気にをモットーに撮影をする事が多いので、元気なイメージです。そこに元気!以外の要素を持つ写真を入れながら75cutを撮影していきます。
元気なイメージを作るに辺り、心がけていることは、基本設定だけ行い、細かなところは場当たり的に処理していく事です。
基本的な撮影における設定を行い、抽象的な声掛けを行います。すると被写体になる方々は、「どうすればいいの?」という疑問を抱き、各々の解釈を持って、声掛けに対する行動を行ってくれます。つまり先ほどの標準化と属人化の話で考えてみると、私が設定するのは標準化の部分であって、属人化の部分は被写体の方々がお決め頂ければと思います。なぜそのようなシャッターを切るまでのプロセスを増やしながら撮影を行うかと言うと、私の頭の中だけで解決するだけの写真は至極つまらないと考えているからです。
例えば、頭の中には基本的な理論が当たっとして、形を綺麗に見せる方法論もあるとしましょう。ですのである程度「綺麗」な形の写真は撮る事が出来るはずです。誰が見ても綺麗!と思うような形です。それは非常に大切で、なくてはならない要素だという事は非常に理解をしています。
ここで邪魔をしてくるのが、私が持つ考えです。
写真に写る事をそこまで得意としていない私が、どんな写真を綺麗と思うのかが非常に邪魔をします。それは感情の見える写真が綺麗だと感じることです。どんな感情でも人を撮る上で大切な要素が、目に見えづらい感情と言う部分と考えており、それがまた中々難しいものでもあります。極論どっちもできたらいいのですが、現実問題難しい事もあり、どちらかに比重が偏ってしまう事もうなづけます。
ですから、75cutを構成する中で、役割分担を考え撮影することが大切だと思い、この写真は、陽の感情をテーマに行ってみます。
話しを戻すと、自分のイマジネーションのまま当て込み撮影をした写真は、つまらない。
だから各々の解釈をしていただき、選択した行動を整理していきながら撮影する事で、感情を損なわ過ぎずに撮影をする事。これが私のスタイルになります。
いくつかの家族写真のポーズを撮影し、確か2~3ポーズ目でしたでしょうか。
まずパパさんにうつ伏せになってもらいます。
そして抽象的にお子様に「パパに乗っちゃえーーーー!」と言います。
さてここからが勝負。遊びの様な雰囲気で行われて行く撮影では、表情は出る物の、意外にもシャッターチャンスは少ないものです。なぜなら室内の条件にも関わらず、結構激しく動くからです。
すると彼女は、パパの上に直立に立ちます。5歳の体重がぎゅーっとのしかかると大人と言えど結構堪える重さですが、その瞬間に大人たちが笑います。
パパの表情を一瞬確認すると、「ぐああー」と言いながら、くしゃっとした笑顔を見る事が出来ました。これは来るなという経験則からなる感覚を抱き、私もしゅっと後退し、カメラを構えると、ママもパパを踏みつけます。
動きが大きくなるので、瞬時に設定も変えとかなければなりません。
背中に乗るという行動自体は、ジャンプしたり走り回ったりする速度に対すると遅い傾向になると思いますので、若干早く動いてもいいように、シャッタースピードを2/3段上げておきます。その代わりにISO感度を同様に上げて、全身が入る様にカメラを構えます。
まあ、それがみんな何とも楽しそうで。
普段からの仲の良さを非常に感じます。家でも結構元気に遊んでいるのでしょう。出なければ、なかなかこのような状態になる事は無いですものね。
これは根拠の無い個人の見解にすぎませんが、楽しむ時は、無意識な行動が出るような気がして、その行動こそに、自然な選択が現れるものだと思っています。
だから私は、いわゆる元気な写真が好きなのだと思います。
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