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青山店
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写真分析~引き写真を撮ってみよう。~

投稿日:2018/6/15

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Yokohama aoba

Photo:gomei

Codi:Reiri Kuroki

 

 

 

「光が綺麗な、引き写真を撮ってください。」

こんな一言から取り組みが始まりました。

現在横浜青葉店では、小林を主導により各人に写真の月間課題を設定し、運営をしています。

勿論冒頭の一言は、小林から私に向けられた言葉です。

 

うーむ、難しいな。

課題に対する私が最初に抱いた感想です。勿論写真を撮る上で光ぅ綺麗な事はとても大切で、外せない要素の一つです。私自身、引き写真と言うものに若干苦手意識もあったので、ばれているものだな~と感じつつ、課題を素直に受け入れ取り組むことにしました。

引き写真は現在の横浜青葉店での弱点と言いますか、あまりとられていないのも実情です。それは横浜青葉店の構造的に、少々懸念されがちでもあるからです。

まず第一に天井が低いことが挙げられます。縦写真でアイレベルで引いて撮ろうものなら、天井の蛍光灯が鮮明に良く映ります。煽るのはもってのほかですね。物理的な問題から回避されやすいのは重々ご理解いただけただろうか。

かといって絶対に撮れないというわけでもありません。逃げ腰になるくらいのレベルですので、撮る事はできます。さてどのように撮って行こうものか。

 

少しだけ私の話をしますが、何かと逆光に立たされると抗いたくなるのが私の性格です。きっと無理だと思うけどと仕事を振られれば、どうにかできるようにしてみたくなるみたいなもので、引き写真と言われれば、出来る限り引いた写真を撮ってみたくなる物です。

こう整理して書いてみると、まんまと小林に転がされている気もしなくもないですが、折角なら頑張ってみようと純真な私は思ったのです。

 

2週間くらい色々と引きの写真を撮ってみました。横写真も縦写真も。悪くはない写真ですが、コレ!というものも中々生み出せない状況にありました。無理に縦写真を撮っても仕方ないし、無理に横写真をとっても仕方ない。無駄な空間ほど悲しいものはありません。横写真では左右によくわからない空間が生れ、縦写真では上下に同様に生まれます。かといってその空間に、適当に物を置いて空間を埋めても、物とかかわりを感じなければダメです。まさに袋小路だ!と課題をあきらめつつあるときに、ヒントは急にやってきました。

 

業務終了後、撮影エリアの清掃を行っていると、曇りガラス越しに豊かな光が入り込んでいる事に気が付きます。

私が立っている場所から、床の反射を通して目を細めたくなるくらいキラッと光が入り込んできます。そうだ、床をうまく使おう。そして光をうまく使ってみよういちうまく利用しようと考えが少しだけ変化しました。

 

次は被写体のイメージを作ります。

これは彼女たちのイメージと言っても過言ではありませんが、被写体の把握からイメージを作っていく事が大切です。

二人の第一印象はとっても元気で、仲良し姉妹でした。元気な妹のはつらつした言動と、基本的にはクールにしているが、撮影の際にはこちらの投げかけにゲラゲラと笑う姉。撮影の合間は常に一緒に何かしらで遊んでいる仕草。

これらを見ていれば、常に一緒にいる仲の良さがある事は重々理解が出来ます。今回の写真で大切にしたことは、出来る限り素のままの2人の姿を、他の要素を組み合わせ印象的に残してみようという点です。

 

トレンチコートを着た二人を見て、急に「世紀のキス」と呼ばれた、アルフレッド・アイゼンスタットの海兵と看護婦の写真を思い出しました。

10代の頃に知った写真だったと思いますが、何だかあの写真には、街中を気にせず、二人だけの時間を二人だけが共有している様に感じ、私に中に10年以上も鮮明に残り続けていました。この写真はキスとはいきませんが、2人の時間をポイントに、オマージュして残していく事をイメージとして作る事にしました。世紀のキスは町中の雑踏のど真ん中で男女が周りを気にせずキスしている写真です。

 

冒頭に書いた天井問題は、床面を利用する事で回避が可能になりました。

ポイントは雑多な状況に際立つ2人とし、被写体に向かうまで3つの要素を入れる事にしました。まずレンズ手前に空き瓶を置き、次に本を入れるラック、格子の影と光の3つを設定し、雑多な状態を作ります。

二人の雰囲気を一番に設定する為に、光は重要な点のみを照らすように設定します。被写体の2人に光源の方を向いてもらいます。

するとコーディネーターの玲理さんが、二人に話し合うような投げかけをくれました。これで二人だけの話、二人だけの時間を設定する事が出来ました。

 

これが完成か?と自問自答してみると完成かどうかはわかりませんし、今後も一つの方法として被写体に合わせて変化させていくことが必要です。

ただ、最近の自分の写真では、しっかりと引いた引き写真は残せたのだと思います。

 

 

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