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青山店
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写真分析~思わずドキッとする瞬間はどんなときか。~

投稿日:2018/6/15

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Yokohama aoba

Photo:gomei

Codi:Hikari Kouno

 

 

 

今回も男目線で、主観的に記していこうと思います。

この年になってくると女性の仕草に対してドキッとする事も数減ってきましたが、思いもかけない瞬間に感じる事があるかもしれません。思いもかけない無意識な自状況だからこそ、感じる感情なのかもしれませんね。

これは写真を見るモニターの時間に親御さんが「わあ!こんな表情もするんだ!」と撮られた写真を見て感じる感情に近いかもしれません。頭のどこかできっとこんな表情や瞬間は無いだろうと考えているので、その表情や瞬間が現実に現れた時に、驚きを含めた色々な感情が沸きあがって来て、結果ドキッいう感情として表れるのだと思います。

ですから誰もが頭の中で、対象に対して、このようなという固定概念を敷いたうえで物事をとらえているからこそ、このような現象は起こりうるのだと思います。そう考えた時に、「これは面白いな~、どうにか逆手にとってうまく使えないかな~」と、まったりぼそっと頭の中に入れておいたのを思い出しました。まあ、漠然と考えただけです。

 

それからしばらくして、TVかYOUTUBEか忘れてしまいましたが、美容研究家の女性を追うドキュメントを見る機会がありました。

その方は美容研究家と言うだけあって、自分が人にどのように見られているのかを常に考え、ストイックに行動していました。食べ物、着る物は当たり前ですが、常に移動中は化粧直し、念入りに念を重ねたようなとても真似できるものではありませんが、そのストイックさに私も釘つけでした。そして彼女がこのように話していました。

「人から見られるのは大体横顔、だから横から見た顔が一番大事」と。

確かにな~と妙に納得しました。街ですれ違う綺麗な女性を見かけた時も、真正面から見る事は殆どありませんし、そんな勇気もありません。意外に日常的にも真正面から見る事は少ないですね。

私の大好きなポカリスエットのCMも、あこがれの女の子の横顔を見て主人公がドキッとしていた様な気がします。横顔マジックとでも言いましょうか。これを写真で使おう!そんな感じで事は進んでいきます。

 

ここまでを纏めると、固定概念に無い瞬間+横顔=ドキッとする写真

という簡単な公式を自分なりに作って写真を撮っていく事になります。横顔の話は大分したので、固定概念に無い瞬間をどのように作らなければならないのかを考える必要がありました。これは非常に難しく、どのような情報を集めてもきっとという枠から超える事が出来ないからです。例えば今私がPCを打っている、タリーズはどのようなところか考えてみてください。私は第二の仕事場だと思っていますが、休憩する場所、コーヒー飲むところ、ドーナッツを食べるところなど、タリーズに対する概念は人によって異なります。

皆価値観が異なるので、違って当たり前です。ですが、きっとの精度を上げる事はできます。それに重要なのが情報収集です。彼女の言動、親御さんの言動、持ち物など多くの情報を収集し、現象から本質に少しづつ近づいていくことができます。つまりはどのような固定概念を持っているのかを知っていけるかという事になります。あくまできっとの中での葛藤になります。

 

彼女は今回ハーフ成人式の撮影でご来店くださいました。今回でライフスタジオ7回目のご利用で、ライフスタジオのシステムは重々ご理解いただいております。

始めまして~と挨拶をして親御さんに聞いてみます。

今回の撮影で、ご希望でしたり、こんな感じで撮ってほしい!みたいなことありますか?と聞いてみます。すると「え~ないな~、いつも元気に撮って頂いていて…」と帰ってきました。これまでの写真を確認すると、元気に笑った子供らしい写真が多く残されていました。

ですから私は、今日新たなライフスタジオをお見せしますと、意味不明にかましてみました。

情報①にぎやかな写真が撮られる場所が、ライフスタジオだと認識して頂いている。

 

被写体の彼女とも挨拶をし、良く目を凝らしてみると、彼女の肌が小麦色に焼けていました。

撮影は6月の上旬でしたので、紫外線が強くなってくるのはこれからだが、すでに焼けている。

情報②普段は外で遊ぶことの多い、活発な子なのだろう

 

撮影が始まり、最初は全員裸足になってカジュアル家族撮影を行いました。最初は気づきませんでしたが、彼女は足のつめにピンクのマニキュアを塗っていました。これは完全におしゃれに興味が出てきたことを表すものです。休みの日に化粧するのと聞くと、それはしないと。そして写真は苦手と苦笑いしながら教えてくれました。今回は彼女が主役になるので、少々写真嫌いは心苦しい状況ではありますが、今回つくヘアメイクにて彼女の気持ちの高ぶりは必ず起こると確信します。そしてその瞬間をとらえるには、ヘアメイクが施される2シーン目に撮らねばならないと考えました。

情報③化粧への興味を抱いている、女のこらしさが強い

 

最近やってみたシャーロックホームズのゲームがこんな感じでしたので、おんなじ感じで書いてみました。大体このくらいの情報を序盤に得る事ができましたので、纏めてみます。

まず、親御さんは、ライフスタジオは自然に元気に子供らしく撮れる場所だ、という認識を持っていましたので、真逆に位置するであろう、女性らしさを強く出すことができればドキッとした写真に近づくことができるだろうと考えました。また自然な子供らしいという固定概念を助長させるような小麦の肌が印象を決定つけてくれます。彼女の気分はおのずとヘアメイクによって上げられます。つまり【今までの写真とは異なる大人っぽさ】を撮る事が今回のテーマになります。しかし忘れてはならないのは、自然にというポイントはポートレートを撮る上でとても大切な事だと認識しています。というものの、カメラマンの固めたイメージに無理やり人を当て込めても、何だかしっくりこないという感覚は誰もが味わった事のある経験ではないでしょうか。人はそれぞれ異なりますので、全員に適応できる汎用性の高いイメージなんてものは沸きません。あくまで人を主体としたイメージを作る事が出来ないと、当て込め撮影になりとてもつまらないものになってしまいます。あくまで彼女に合ったという念頭で物を考える必要があります。

そして自然という要素に欠かせないものが、感情だと考えます。

写真から被写体の感情が読み取れるものと、読み取れない物は大きな差があります。どんあ感情を読み取れたかは、第三者の方が決めてくれたらいいと思っています。

非日常的な写真撮影では、カメラマンの指示に対して忠実に行ってくれますので、そのまま撮っていては、なかなか感情を映し出すことは難しいです。

個人的には2つの方法があり、今回もそのうちの1つを使用しています。

指示した瞬間に撮るか、痺れきれるのを待って撮るかです。その時にふとした瞬間がやってくるのだと考えています。

 

今までの写真とは異なる大人っぽさ+横顔+感情=ドキッとする写真

この様に今回の写真の方程式が組まれました。

今回は横顔をポイントに撮影をしていきますので、表情をメインで画角を作っていきます。

中でも目については意識を高く持つことにしました。表情の印象を決定つけるのは目だと考えます。目は感情表現にとても高い印象を与えます。例えば泣き顔、笑い顔など想像すると、必ず目を思い浮かべるくらいに、目の持つ力は強いです。極力目意外に意識が行かない様に、絞りは2.8に設定します。

また目の印象をより強める為に、キャッチライトを入れる事を大切にしました。通常撮影ではレフ版などの使用はしませんので、光源側に向いてもらう事でそれを可能にします。

ふとしたというイメージの表現にあたり、第三者的目線という事も忘れずに入れ込むことにしました。ドキッとするのは、あくまで第三者ですので、距離感をうまく演出しなくては、イメージの具現化につながらないと考えました。そこで被写界深度の浅さを利用する事にしました。手前に若干のフィルター効果の様に、前ボケを設定します。これは遠近感を作ることがポイントですので、被写体から背景のボケ感も同時に設定します。写真右側の大きく開けた部分に何かを入れ込むことにします。どうしようかと考え、かなりぼける事から物は重要ではないと考え、駐車場に止まっていた車を入れ込みました。すると、ボケ~被写体~ボケの関係を作ることができますので、より被写体を際立たせることができました。

 

あとはふとした瞬間、つまり感情が現れる瞬間を狙って撮るのみです。これが一番重要で一番難しいです。彼女に、太陽を見てみてと声をかけます。絶対にまぶしいですので、嫌とか、うわとか、必ず何かしらの感情が出ます。その瞬間にパシャり。

でもどこかで物足りなさを感じたのでしょう、じっと待ちます。時間にすると5秒くらいでしょうか。じーっと待ってみると、自然と口が開き始めました。

心の中で、まだだ、まだだと自分に言い聞かせながら、タイミングを見計らいます。

その時間はまるで何十秒にも感じましたが、じっと待ちます。彼女の呼吸と自分の呼吸を合わせるかのように。

彼女がしびれを切らせて口から息を吸い込みます。それが彼女の選んだ行動でした。その瞬間にパシャり。

 

これらがこの写真が撮られるまでのプロセスです。ドキッとしたか、大人っぽく感じたかは見た人がどう思うかによります。

ただ少なからず、親御さんと彼女のモニター後の反応を見てみると、伝わっているようでしたので、とてもうれしかったのを覚えています。

きっとそこには予想外の一枚があったのだと思います。

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