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写真分析 ~一所懸命です。~
投稿日:2018/4/19
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Yokohama aoba
Photo:gomei
Codi:Misaki Nakagawa
さて私は30歳になり日常生活の中では一人でできない事は基本的にありませんので、小さな変化や成長と言うものを実感する事は無いです。大体は仕事を通して成長などを感じることはありますが、当たり前に入社当初よりもできる事が多くなる回数と言うものは少なくなり、ある種自分の仕事への取り組み方にはフォーマットが出来てきたのか、その場その場で自分自身への成長の実感はそんなに沸きません。
だからでしょうか、子供たちの撮影をしながら親御さんが「こんなことできる様になったんだ!」と驚くシーンを見ると、微笑ましく感じる事が多くなってきました。
写真の彼はもう少しで4歳!4歳の記念で撮影に来てくれました。
とっても真面目で、素直に何事も頑張ってくれます。少し恥ずかしがり屋な性格が可愛さをとても感じさせてくれました。
2階に上がると、キッチン側からふわっと光が入っているのが印象的な時間帯でした。
1.まずは現場検証(分析)
キッチン側の窓は曇りガラスを使用しているので、拡散した光が全体を明るくしてくれていました。おおー、多くの光はカメラマンとしてとても気分を上げてくれます。
大体ここら辺に光が直接落ちているのかな?と地面にはいつくばって窓を見てみると閃光らしきものが見えました。窓を開けると直接床にたたきつけるような光が入り、格子の影が床に映し出されました。
2.イメージを作ってみよう
光を見たと同時にイメージを作ってみます。要素は強い逆光、格子の影、キッチン、床でした。逆光の印象としてドラマチックな印象を与えてくれます。そこで彼の事を考え、4才になるに辺りできる事が少しづつ増えてきている。そして一挙一動に真剣という姿を投影し、撮る事はできないかと考えます。
なにか彼の今っぽい仕草を生むことのできる要素はないかなーと探していると、コーディネーターのサキちゃんがスニーカーを持っていました。よし!自分で履いてみよう~!と指示します。紐靴ですし、もちろんうまく履くことは難しいです。四苦八苦しているが、あきらめずに行う姿が一番適切だと感じましたので、あえて行う事にしました。
それを形に出来る露出もここで決定します。
3.構図を考えよう
要素はいたってシンプルでした。逆光、仕草、影です。
メインは彼の頑張る姿、被写体手間を大きく開ける事で、光の筋を大きく入れました。筋がカメラに向かうように台形型に広がっていましたので、大きく取り入れる事で、被写体への目線の誘導に適切と考えます。要素をいたってシンプルに使用したかったので、被写体をポツンと右上のグリッド上に設定します。彼を見守るような距離感が欲しかったのです。レンズは望遠レンズを使用して、より整理をつけるように努力をします。
4.最後にどのタイミングでシャッターを押すか
これには毎回悩んでしまいますし、今回も悩みました。彼の頑張る姿を撮るために何が適切か。簡単には真剣な表情がある方が良いか、隠れている方が良いか。一概には表情がわかった方がいいですが、今回の写真のテーマは「頑張る仕草」なので、そのテーマにどちらが適切かが、選ぶ基準になります。
よく見ていると、真剣になればなるほど、彼は対象に顔を近づけて頑張ってくれています。この場合は靴ですね。大人にそんな瞬間あるでしょうか?基本的には靴ひもが結びづらくてもこんなに小さく丸まって行う事はないですよね。今回はあえて体を丸めて表情が分からない方が、彼の真剣さが伝わると思い撮影を行いました。
きっといつか、こんな時もあったんだよ。と話される時が来ることを祈って撮りました。
今の彼の真剣な性格が写真を見てよみがえる様に。
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