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青山店
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写真分析 ~花と色。~
投稿日:2018/1/27
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Yokohamaaoba
Photo:gomei
Codi:Mayu Kanasugi
撮影は青葉店の土日最終件に行っている、ハーフ成人式の撮影枠でした。
ライフギフトにもご参加いただいたことのある、計10回以上ライフスタジオをご利用した事のあるお客様だからこそ、ライフスタジオぽく無い一枚を撮ろうという私の欲が、今思うと多少あったのかもしれません。
お子様たちもライフスタジオの雰囲気には慣れっこなので、そんなに物怖じをしない印象を受けていました。私の次はこうしてみようか、これはどう?ナスのこうしてみよう!なんて言うお願いに見事なまでに答えてくれる彼女にはさすが!と言わざるを得ない撮影だっと思います。
しかし10歳と言ってももういろんなことの分別が付く年齢でもありますから、大人にはしっかりと敬語を使い、低年齢の無邪気に走り回ることもなく、社会性を身に付けている年齢ですね。勿論いないいないばーではしゃぐこともありませんので、どちらかと言うと大人の撮影に近い雰囲気で進んでいきます。だからこそ100も200もお願いと言う指示を行って行くと「それはできない」とはっきり断られることもあります。それが彼女の抱くイメージと異なる指示なのだと考えています。
例えば今回最初のシーンでお互いの緊張感を解くために体を動かしながら撮影を行おうと考え、ホリゾントで撮影を開始しました。具体的な顔の角度の指示なのではなく、私が良く行うバランスゲームや飛んで跳ねてや、お互いが恥ずかしくなるようなブリッコポーズをあえてしてもらう類いのものです。これはただ単純な悪ふざけではなく、お互いに一緒の感情を共感することから共有、共鳴を狙い行い、撮影の一体感を生みやすくすることを目的とします。が、それは出来ないとはっきりと断られます。ここから考えられることは、彼女自身がそれらから生まれるものを求めていないこと。つまりは他のイメージの写真であることが考えられます。では他のイメージとはなんであるのか考えます。
これまで私が行おうとしていたものは一言で言うと「子供らしいイメージ」と置き換えられることが出来ます。体と心を動かしながら屈託のない表情が多く撮影されて行くものです。いわば動の写真です。ではそのような時は探り探りいろんなものを試すよりも、大きく変える事で本質に近づくことができるという持論を基に、正反対に属する要素をあてはめてみます。「子供らしさ」⇔「大人らしさ」という逆を撮影を行いながら提案をします。言葉ではなく、今回行った方法は、まずやってみること。ライトを一灯つける事により、部屋の全体的な明るさが減少し、一件ムーディーな雰囲気が出ます。その瞬間にその現場にいる方々は先ほどまでとの変化に「おお」や「あっ」なんて声を出してくれます。
指示は細かく丁寧に、すると先ほどまでそれはやらないと言っていた彼女もすんなりと答えてくれます。彼女を知るための効果はてきめん!と言ったところでしょうか。彼女は明るく元気な10歳!をイメージしていたわけではなく、いつもと異なる雰囲気の自分の写真イメージしていた様です。
ここで私にもぶわっと意図が沸き始めます。10回以上お越しいただいている事をベースに、考えお帰り頂く際に、「いつも通り良かったね!」という感想ではなく、「なんか成長感じる!大人っぽかったね!」と言っていただきたい!という欲と共に。
この写真は最後の最後に撮影を行いました。少々稚拙かも知れませんが、私の中では真っ赤な花=大人の女性とすごいシンプルなイメージを抱いています。真っ暗な部屋に行けてある赤いバラ、これを見ただけで何だかムーディーな印象を持ちえます。
彼女の抱いている写真イメージ+赤い花=大人のイメージ(新しい発見)
と方程式を組み、撮影に臨みます。
また衣装にも触発されます。真黒なドレスを召していたので、コントラストの強い写真を心がけ、イメージに近づけます。一枚の写真の中で色のグラデーションを出しながら、撮る事が出来ればベストだと。
これを行う為に、被写体からカメラに迫るように赤い花を設置します。する事で黒っぽく映る花~しっかりと色の生える花を一枚の中に演出として取り入れる事ができるからです。
後は光の設定です。いくつかの選択権を持てる条件でしたが、今回は「色」に着目をして撮影を行おうと考えていましたので、光の角度を考えます。
逆光の条件を思い出してもらえるとすんなりわかりますが、逆光に設定する事で、被写体のラインはとてもきれいに映し出すことができる反面、目で見ている肌の色とは異なり写真に反映がされます。白っぽかったり、グレーぽかったりと。逆にカメラ側から光を当てると、目に見える色に近い色として写真に映し出すことが可能になります。順光の条件です。ただこの条件では、被写体の影があまり映し出されませんので、カメラ側から移すことは避けたあい条件でもありました。その時に調整する事が、被写体の向きです。今回は右側を向いてもらい、被写体にまっすぐ当てる様に光の設定を行う事で、被写体の肌の色と付近にある花の色を見たままの様に映し出すことができ、なおかつそれ以外の花の色が暗く見える事で、一枚の中にもグラデーションを生むことができると考えました。
そして何より口紅の赤とリンクをさせたかったからです。
彼女がこの写真で、どのように感じてもらえたかまではわかりませんが、きっといつもと違う何かを持ち帰って頂けたと信じます。
私自身にも新鮮な一枚になったからです。
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