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【写真分析】見るは法楽ツー
投稿日:2017/8/31
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Yokohama aoba
Photo:gomei
Codi:Takagawa
Photo:gomei
Codi:Takagawa
◼︎顧客に対する話
彼女はハーフ成人式撮影でお越しいただきました。
少しクールな印象があり、私には愛想笑いという感じであり、楽しく元気に!という撮影内容よりは、撮影をしてゆくどっしりとした雰囲気が好きそうに感じました。
コーディネーターの高川は、彼女と徐々に距離を縮めながら、私を共に弄る関係図を作りましたので、内心『このヤロー!』と思っていました。
終始クールに、そんな印象を持ちながら撮影中も会話を重ねながらコミュニケーションを重ねます。
撮影をしながら私の質問に一言答えてくれる程度の反応であり、『よし!このシーンは彼女のイメージに付き合おう!』と決めました。
それを彼女らしさと取るのか取らないのかは、この写真を見てくれた方が個々に決めて頂けたら良いと思います。
◼︎概念の話
クールってなに?
色々な言葉に使われる便利な単語です。
クール宅急便のような冷たくや、クールだね!なんて格好良さを表す言葉としても使用されます。
クールを辞書で引いてみると、
涼しくて爽やかなさま。また、冷静なさまと出て来ます。
この言葉は『冷たく』という意味がキーになります。
冷たくとは温度を示す言葉になりますので、この写真から、彼女の雰囲気が出す温度を撮ることが、私の目標に設定されます。
冷たいを表す選択権はいくつかあります。
例えば、ハイキーな写真の中で、全く笑わない。
例えば、ブルーな印象の写真での表現。
なんとなくそんなことを考えていると、カポーティを思い出しました。
◼︎技術の話
私の一つ前のブログの写真よりこの写真は、明るい状況での撮影になりました。
豊潤な光はカメラマンを刺激します。
それは多くの選択権を持つことを意味するからです。
例えば、明るく撮ることもできますし、暗い印象の写真を撮ることもできます。
先ほどのカポーティの話ですが、有名な小説家でティファニーで朝食をや、冷血は聞いたことがあるのではないでしょうか?
冷が付きますから、安直な考えですが、彼の自伝的な映画を思い出しながら、撮影をしてみることに。
奥の木々の色と光の玉を演出として取り込み、被写体を最大限に際立たせるために、望遠レンズを使用します。
この写真のテーマは冷、それは明暗と言い換えることができるものだと思います。
さて、ここでの選択は明を軸に撮るのか、暗を軸に撮るのか。
すると考えとしては、ハイライトはどのくらいでどこらへんに、それに伴い影やグラデーションはどのようにと考えなくてはなりません。
彼女の表情を再確認します。
明暗とは、巷ではポジティブとネガティヴと比喩されて話されることもしばしば。
暗はネガティヴの方向にありますが、よく物事を見てみるとネガティヴの中に小さなポジティブを探すことが必ずできます。
冷たいとはいつしか温度が戻ってしまうものです。
平温になるためには温める要素が必要で、それがポジティブなのだと思います。
冷たさの中に、人の芯なる強さを入れるため、2分割構図を選びました。
◼︎意味に対する話
あなたはどんな写真を撮りたいの?
聞かれると少しだけ言葉が詰まります。
相手に合わせながら自分のスタイルはありますが、撮りたいと問われると少し言葉が薄れてしまいます。
1人になりこの様に考えてみると、少し整理がつきます。
いつもと違ったことを撮りたいなと。
毎日を新鮮に感じよう!そんな自己啓発本が巷に溢れていますが、新鮮になんて感じられるわけがありません。
なぜなら毎日とは日常なのですから。
なにかしらの外的要因が必ず必要で、そんなに簡単にいうなよ!なんて本に突っ込んでしまいますね。
これもまたいつもの撮影で、固定概念を緩めてくれる一枚となりました。
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