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青山店
写真分析 ~旅に出たくなるのです~
投稿日:2017/7/30
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Yokohama aoba
Photo by Reiri Kuroki
Coordi by Misaki Nakagawa
writer by gomei
青葉店ではフォトログという名前の写真会議があるのですが、この一枚も【私の推したい一枚!】として選出された写真です。
この写真を見た時に直感的に感じたもことは、夏、旅行、爽やか!的な印象です。
具体性の無い概念的なものも含まれていますが、何だか自分の心に爽やかな風が吹くような感覚です。
恐らくその時点で撮影者と私のコミュニケーションが写真を通して成立したのだと考えます。
何故なら私の心が動いたのですから。
何とも不思議な感覚は、デザイン知識もデザイン経験もない私がこの写真に文字を入れたいと思ったからです。
写真店に行っても写真集を眺めていてもそのような感覚を覚えたことはこれまでに一回もないのですが、何だかそのような写真を見ているのとはまた違った種類の写真を見ている気分です。
何かに似ている。
私の記憶の中から、類似性を持っている写真を探します。
これでもない、あれでもない、とやっているうちに、なんとなく近い写真を思い返しました。
そうだ駅に張ってあるポスターだ。
あれらの様に自分が旅行に行ってみたいと思わされてしまう広告写真に近い雰囲気。
なんだかポカリスエットのCMの様な爽快感。
つまりは一枚の写真から受け取った情報を元に、私の中で物語が作られます。
まるで少女が2両編成のローカル線から降りて、旅行に来たような。
ライフスタジオの写真は人生の目次と話されますが、一枚の写真からその時の情景を思い返し、その時に一気に戻ってゆけるようなもの。
私にとってこの一枚は同じ効果があり、一枚の写真から自分の想像が掻き立てられるのは同じような意味なのかもしれません。
この写真で大きな役割を果たしているのは光の存在です。
まず注目されるは被写体の腕と顔に照らされる光が、彼女の表情と相まって強く爽やかな印象を覚えさせること。
また上方に大きくぼかされたものに感じる光の玉がこの写真を決定つける要素です。
この二つの要素から、強く爽やかという印象を写真から感じ取る事が出来ます。
次に構図。
被写体上方を大きく開けて余白を作る事で、この写真の爽快感という印象への効果があります。
またぼけて色と光の要素となっているものと被写体とで、主題と副題の関係がうまくバランスを保っています。
たとえば、情報のボケが無い場合だと、なんとなく余白が間延びしてしまう印象を受けるのではないでしょうか。
この関係により一枚の中に奥行きを感じることが出来る、立体的な写真になります。
整理。
青葉店の事になってしまうのですが、ここは玄関を横から撮っています。
すると奥には民家があり、まじまじと現実味が帯びてしまいます。
奥の整理として絞りを開放にし、被写体と背景の距離を大きくとる事と、被写体からカメラまでの距離も同時にとってズームの特性効果的に使用しています。
それにより背景の民家の要素はほとんど問題にはならなくなります。
他にも要素はあるのかもしれませんが、これらの要素を通して、黒木さんと中川さんが撮影した一枚の写真から私の心が動かされました。
きっと季節を感じるこのような写真に憧れを抱く人は少なくないのではないでしょうか。
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