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青山店
scrollable
3歳の真剣。
投稿日:2017/5/26
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YOKOHAMA AOBA
Photo:gomei
Codi:Chappy
Photo:gomei
Codi:Chappy
何となく日が伸びてきた今日この頃。
数か月前には17時で真っ暗でしたが、18時を超えても明るい外を見て夏が来るな~としみじみ感じます。
何となく夏の西日はオレンジ色に色付きノスタルジックな雰囲気を感じさせてくれます。
私はいつも邦画の少年時代を思い返しながら、井上陽水のBGMが流れます。
なーつがすーぎー風あざみー
横浜青葉店にも夏の予兆を感じさせる要素はいくつもあります。
まずは日が伸びたことで、自然光で撮影できる時間が伸びたこと。
一日の営業後にも光が燦々と入ってきますので、困ることはありません。
これに伴い、西日の時間帯にはいわゆるキッチンエリアと呼ばれているエリアの窓から強い光が降り注ぎます。すると簡単な話で光が室内で伸びて来ますので、その時間帯での撮影エリアが広がります。
二つ目は、熱いので冷房を入れる事。
大体撮影中の動いているときの体温に合わせて極端に温度を下げていますので、次の組が撮影に入ると「さむっ!」となります。
意外に温度調整が難しい時期にもなりますし、室内熱中症にならない様に危機管理が必要になってきます。
では写真の話に戻りたいと思います。
まだ夏とはいいがたい5月撮影の写真ですが、少し色気ついた光が燦々としていました。
行動①被写体を観察し知ろう。
確か3歳の男の子で、端的なイメージは活発でした。
好奇心旺盛で、いろいろなものを調べる仕草や段差を上る仕草をそれまでにもいくつも見ていました。
そして背丈ほどの椅子などをよじ登るときの表情は、大人が崖をよじ登る時の様な激しく真顔な表情を出してくれました。
その場に立ちどまってポージングを行う事も良いのですが、ある程度自身の解釈のちに動く行動がそのような真剣な表情をとらえることが出来るものだと判断しました。
行動② 撮影場所の状況を見てみよう
画像のような建て向きになっておりますインテリアを含めた撮影では2階をメインに使用することが多いので、入口脇の階段を上がってゆくと丁度北向きに位置することになります。
そこからこの写真を撮る位置を見ると多くの光が舞っているのを発見しました。
この位置は丁度西向きを位置します。
背景の方角が南で、写真左側が西になります。
全体的に撮影現場を把握するために見てみると、やはりこの時間は北・東よりも西・南向きの方角の方が意図ある自然光での撮影がしやすくなりますので、場所はここに決定しました。
行動③ イメージをつくろう
全体的に光がまんべんなく回りやすいイメージの青葉店のインテリアですが、今時間帯のみはある程度窓から方向がわかりやすい光が入ってきます。
では被写体に当たる光とインテリアの光を分けて使い、望遠レンズを装着し、望遠効果を強く出し、真剣な表情と動きを整理した画角で存在感を出し撮る具体的なイメージを作ります。
背景を極力ぼかし、ピント位置を被写体に限定することでより仕草と真剣な表情に注目出来る一枚にするという事です。
行動④光を決定しよう
前途したように被写体と背景のメイン光は異なります。
被写体の顔には、左手から入ってきた光が床で反射したものを使用します。
背景は見ての通り格子の奥から入ってくる光になります。
床からの反射光を使用することで男の子の顔のラインを際立たせることが一つ。
そして背景は芳醇は光で、極力露出比を減らすように設定をします。
そのため、椅子の位置を日被写体の行動を予測しながら、必然として左手に向くように配置します。
行動⑤実際に被写体に動いてもらう
いくつかの条件がありました。
特に被写体が左下を向くことで、顔のラインを際立たせることです。
子供からしたら高い段差を上るわけですから、手元を確認しながら動くことは必然です。
では表情が写せるようにカメラと顔の角度がとても大切になります。
そこはコーディネータの伊藤に事前にお願いをしておき、細心の注意を促す声掛けを行います。
すると当たり前ですが、被写体自身の緊張感が高まり、真剣な表情を生むことができます。
行動⑤シャッターを押そう
ある程度の予測と準備は行いましたが、最終的に必要とされるのは瞬時の判断になります。
ある程度決定をした構図に対して、計算外の動き、つまりは要素を生かしながら整理を行う必要があります。
極論として、大切な情報を用いりながらもカメラマンの想像の中での計算には変わりがありません。
しかし今回被写体の子どもと言うものは基本的に自分の解釈の上で理解し行動しますので、想像外の出来事は日常茶飯事で起こります。
結局はそのファインダー内で起こることが外的要因となり対立物の統一が一枚の写真として行われるのだと思います。
要素を整理したいことと、その中で被写体を動かしたいという矛盾から彼自身の行動が情報として私に入ってきてそれを結合した時にシャッターボタンを押し込みます。
意図なくしては撮ることはできませんし、意図だけでも撮れません。
結局は会話をしているのかなと感じますね。
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