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青山店
scrollable

誰、彼、僕。

投稿日:2017/1/31

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koshigaya

photo;gomei
codi;Cho

ポートレートの写真は幾人かの視点が発生します。
まずは撮影者であるカメラマンの視点、被写体である彼の視点、この写真を閲覧する第三者の視点の3つは少なくとも発生します。
この写真を見る立場によってこの写真の感想は異なります。
まずは第三者が見た場合は、誰?どういう人?という疑問がまずは浮かぶことでしょう。
撮影者が見た場合は、この撮影の状況となぜこのように撮ったのかを思い浮かべます。
被写体であった彼が見た場合は、この時の思い出が色濃く思い浮かぶことでしょう。
写真には状況の記録と状況の記憶を残す2つの性質があり、記録の要素には被写体の年齢やサイズ、光の条件、背景やインテリア、カラー写真では彩度の記録がされます。
云わば目に見える要素が記録されるわけで、形式というのが適切かもしれません。
記憶とは例えば、どのようの時間であったのか、いつの撮影であったか、どのような意図があって、どのように反応があったのか。
実家のアルバムを漁っている際に盛り上がる話のように、目に見えない要素を記録する性質があります。
要は目に見える形式を見て認識する中で、当時の記憶な目に見えな内容の要素が思い返されてゆきます。
この写真は写真の記憶の性質を強く発生させたいという私の意図があり撮影されました。
 
被写体になった少年は6歳で、これからまた新たな環境に身を置いてゆく時期になっていました。
多くの子供たちと接してきまして共通しているのは、小学高の入学とともに社会性への成長が著しいと感じます。
皆に合わせてゆく協調性、わがままをしないように理性的に、教育管理者である担任教師への尊敬と統率…多くの要素が成長とともに強く発生し、幼稚園とはやはり一線が引かれている感覚があります。
親の送り迎えや縁からの送迎もなくなり、家を出てから帰ってくるまで自分で行わなくてはなりません。
大人数の中で生活してゆく第一歩といっても過言ではありません。
その為、段々と変化してゆく内面の記憶をテーマに撮影しました。
 
その為の技法としてはまずモノクロ設定で撮影を行いました。
輝度だけを優先し撮ることで、この写真の主役である少年、また記憶に意識を集中しても羅うためです。
窓越しに撮影し窓の反射を大きく取り入れ、被写体以外の要素へはどことなく不思議な感覚を生じさせます。
これは被写体の動きに合わせて撮ることが重要です、もちろん少年は訓練されているモデルではないので、ある程度は自由な動きを見せてくれます。
ここで前途した意図とは反する動きが発生する可能性が生じます。
ライフスタジオでの撮影においては、ここで絶対にとらなくてはならない!という状況はありませんし、してはいけないと信じています。
つまりはある程度の条件を整理し設定をする中で、具体的な状況変化の予測を意図の中に設定する必要があるのです。
だからこそあえて、少年に声掛けをします。
「ポケットに何が入っているの?」
するとポケットに近い手でポケットを探り、頭を下げポケットを見ます。
帽子をかぶっていることから、顔の全貌が隠れ、意図した誰かはわからない状況を作ります。
それを撮ります。
これは普段のポートレートで求められる、誰かしっかりとわかる写真からは真反対の位置にある写真となりました。
それは冒頭にあるように、写真の記憶性を強く残し演出をしたかったからです。
目に映る形式が見えずらい点から、目に見えない記憶性を掻き立て、この撮影がどうこうより、この時期この時はどのような時間だったのか。
そんな10年後に話が多く咲かされることを期待してとった一枚になります。
 

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人生の写真館ライフスタジオという名前に込めた想い。
それは、出会う全ての人が生きている証を確認できる場所になること。
家族の絆とかけがえのない愛の形を実感できる場所として、
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