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青山店
scrollable
特徴ある。
投稿日:2016/9/30
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Koshigaya
Photo:Volvo
Codi:cho
Photo:Volvo
Codi:cho
特徴とは他と比べて特に目立ったり、他との区別に役立ったりする点を表す言葉です。
俗にあの人の特徴は○○だ、これは特徴的な造りだ、など人や物などのを区別せず使用できる万能な言葉です。
では自分の特徴はなんであろうかと考えます、187cmの身長があり、猫背で、鼻が大きい。
引き笑いをする、ゲームと映画の話には熱くなる、愛想がないなど…。
初対面の方の印象を聞くと、皆大体同じようなことを言います。
それは無意識的に特徴を探し、見つけることで覚え、個性として認識しているのでしょう、良いも悪いも特徴とは目立つものです。
カメラで人を撮る以上被写体の特徴を具体的に認識しなくてはなりません、例えばなんとなく可愛い特徴がある被写体の何を撮ったら可愛く撮ることができるのでしょうか。
特徴とは他と比べて特に目立つものでなくてはありませんので、何となくという漠然とした言葉自体が当てはまりません、そして冒頭で話したとおり特徴とは見えるものではなく、見つける物なのです、つまり良いカメラマンとは特徴を見つける方法論を強く多く持っているという条件も当てはまるのです。
被写体から得た印象が客観となり、自分の方法を用いて主観的に見つけ、被写体の特徴を誘発すること、それが客観から主観、主観から客観とキャッチボールがなされている良い撮影の特徴でもあります。
写真の彼は5歳の七五三です、いわゆる正対のポーズではなく、何となく気の抜けたポーズと表情で写っています。
その中でも特徴的な要素は、表情、手、足の指先が強い印象を持たせます。
どことなく「ひょうきん」という表現が最適でしょうか、経験的な憶測からゆくと5歳の撮影において手足の指示は基本的に困難な要素であり、子供はとても流動的に撮影に参加します、よって決めて撮る撮影ではなく、流れの中で生まれた一枚ということがわかります。
重要な要素は光だと考えます、一般的には子供写真においてホリゾントでの撮影は比較的明るく撮影をしますが、この写真においては、サイドからの光をある程度制限することにより、左から右にゆくにつれ緩やかなグレーのグラデーションを感じることができます。
それに付随して、被写体にもグラデーションが生じており、しっとりとした印象を持たせます。
それに合いまみえて、反対側に位置する、気の抜けた表情、そして手足のポーズが男の子の特徴、すなわち個性をより効果的に映し出していることが挙げられます。
袴撮影でありながら袴撮影ではないような印象を持つことのできるこの写真は、5歳男児という一般的な特徴から、彼自身の特徴を読み取ることができる写真でもあります。
そのためには、一方的な視線ではなく、客観と主観のラリーによる撮影の構築が必須であり、自然な写真、かわいい写真、格好良い写真などのいわゆる特徴ある写真を写すことができるのではないでしょうか。
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