Photogenic
青山店
離れられなくても。
投稿日:2025/10/26
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lifestudio aoyama
photo:gomei
codi:morita
この日の撮影は、部屋に入るところから少し時間がかかりました。
人見知りのピークにある1歳の子で、スタッフの姿が見えるたびに、ママに抱っこをせがむ。僕らの存在が気になって仕方がないようでした。
一方で、お兄ちゃんとお姉ちゃんはそんなことはお構いなし。楽しそうに走り回っていて、その対比がなんとも微笑ましい光景でした。
しばらくして、ママの腕の中で少し落ち着いた彼女は、ママの肩に顔をすり寄せながらも、兄姉の方をじっと見ていました。
「本当は一緒に行きたいけど、もう少しここにいたい」
そんな気持ちが表情に滲んでいて、その繊細さがたまらなく可愛かったんです。
1歳という時期は、心の動きがとても細やかです。泣いて、笑って、また泣いて。その一瞬一瞬の変化に意味があります。
今回はその“移ろい”を残したくて、物理的には距離を取りつつ、中望遠のズームレンズで表情を追いました。
光についてあれこれ語るのは簡単ですが、実際は“目の前の光景をそのまま写す”ことしかできませんでした。
ただ、印象が平坦にならないよう、自分が動きながらフラットな位置を探していった感覚はあります。
目線づくりは、コーディネーターの森田に協力してもらいました。
シャボン玉を吹いてもらうことで、空気が一気に柔らかくなり、彼女の表情にも少しずつ変化が生まれました。
「遊びたいけど、まだ少し不安」そんな目線が向いた瞬間にシャッターを切りました。
構図は最後まで悩みました。どこまで寄るか、どこで切るか。
結果的に、思い切ってママの頭を大胆にフレームアウトさせました。これが正解だったかはわかりませんが、そのおかげで子どもの表情がより際立ったのは確かです。
この一枚は、人見知りという「距離」そのものをテーマにしたような写真です。
安心の中で少しずつ世界に興味を持ち始める、その途中の姿。
撮影とは、そうした“過程の美しさ”を見逃さずに残すことだと、改めて感じました。
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