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青山店
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葛藤と光

投稿日:2017/2/28

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Photo by CHIBA
Coordinater by Macchan



私が毎日写真撮っている生活を改めて振り返りました。
自分の現在の技術はうまく作用しているのか?自分に問いました。
 
こんにちは!どうぞこちらへお上がりください。
 
今日の撮影で何かご要望はありますか?
 
お客様とはここからスタートする日々を送っています。
現在持っている技術をどう使って行くのかという点を頭においてカメラを構えていないのでは?と私自身に問いかけたとき。見えた一つが撮影数分前もしくは当日の朝、はたまた現在抱えている写真課題のことが大部分を占めているのが現在の自分、もっと言えばそれがちょっと前からの自分なのではないかと思います。つまりは技術を使っていこうというより今この瞬間頑張ろうと思うことを頑張ろうとなっているような気がしました。いい写真を残したいこれは共通でどのカメラマンも思っていることだろうし、写真館で働いている以上、商業写真を撮る者にとってそれは根底にあるものです。
 
 
私は屈指しているのだろうか?
 
Cannon5DMⅢを使い、レンズはEF24-70m、EF85m、EF70-200mを主に使っている。
これらのレンズの特性はちゃんと作用させているのだろうか。広角も望遠もそれぞれ特性があり、使いどころをちゃんと選んでいるのだろうか?毎日とっているといつものところで自分なりのルーティンがある。毎日少しづつ崩そうと少しでもスタジオをフル活用できるように練習を重ね皆取り組んでいるかと思います。もし私がコーディネーターであるのならば子供に笑ってもらえるようにたくさんの技術を屈指して全力でアシスタントをおこないます。出し惜しみのないように全力です。カメラマンであるのならば出し惜しみのない撮影にするべく行うのが常でなければ全力とは言えないと思いました。時には広角を活かした写真を残さずに終えてしまった、、インテリアを活かせず終えてしまった、、もちろんその場その場で状況は異なるのですが、ああ、なんでもっと自分の技術を表現できなかったのだろうか、、、と反省します。
そのきっかけが鈴木さんによって行われた写真教育に参加したときです。この時完全にスイッチが切り替わりました。それと同時に私は初歩的な知識がところどころ抜けているということは知りました。カメラのことや撮影のこと。ある程度知っているものだと過信していた自分がそこにいると知った時、私は認めるところから始めなければ次に進めない、いや進んではならないのではないかと感じました。なぜなら私の周りには「なんとなく」が充満していたからです。みなさんの場合はどうでしょうか。。


 
 
立ちまる
 
 
そして整えて前を見る


 

今の生活を当たり前に過ごしているという安堵と、当たり前の生活の中にある見えない欠損にいつ気づくのか、これを知る知らないでは大きく私の今後と私の周りの今後が変わってくるのではないかと思いました。自分の情けなさを知ると同時に見えた光です。
 
その光へ進むべく条件の整理を行います。
その目の前にいる被写体が訪れるだいぶ前に。
 
私の場合、美学感覚は人よりも劣っていると思ってしまいます。
感覚で撮るというのがおそらく性に合ってないのだと思います。ゆえに被写体が私の前に現れる以前に準備を行わなければ私は1つの撮影で「私とあなたを満足させることができない」となります。この前提がなんとなくが充満していた私から離脱。
条件の整理のために自分の撮影に疑問を持つこと。たくさんの要素をどう作用させている?広角レンズは意味をなしているのか?目線に意味を持たせたのか?その前ぼかしは効果があるのか?昨日の自分となにが変わった?
 
 
こうしてようやくみえた光の方向に進めると今は確信しています。
私は歩き方を知りました。
 
そして私は1人で撮影をしていないということの大切さにも思考を展開していく必要性を改めました。コーディネーターがいるということの重要性。シャッターを押す前にコーディネーターの表現が目の前にあるのです。
この子の場合は10歳で背も高く、私の認識の年齢の感覚よりもはるかに大人らしさを感じていました。コーディネーターのまっちゃんもそう捉えました。大人と同じようにメイクをしましたがそれは当たり前のことではなくまっちゃんがその子を捉えた選択があったとが前提にあります。そうなれば大人らしく撮るのがまっちゃんへの返答になり、この子に対する撮影の条件を整理しなければならないと思いました。10歳で大人らしくという1枚表現を。黒いワンピースと長い黒髪、その一つにアクセントカラーとなっている赤いリップとします。
 
彼女は撮影中撮られることに恥ずかしさはなく気持ちにゆとりがあり、親御さんから見られていても妹が甘えている様子を横目にしても撮影に集中している姿がありました。その「落着き」と「強さ」が彼女です。
まっちゃんのメイクを含むコーディネートもそれを引き立てるものでした。
そこで統一感のある空間とすべく私が何度も練習した青山店の小窓のわずかな光で陰影をつけ、赤いリップと彼女の余裕のある表情を確認後シャッターを切りました。わずかな前ぼかしは白い木なのですが光の当たらない場所のものあるゆえにグレーっぽくなっています。仮にこれがなかった場合もう少し明るい写真になっていました。白系の前ぼかしは明るくするだけでなく薄暗くさせ、ぼかした右半分を統一感のある1枚へと導いてくれます。そしてこれは180mで撮影しており望遠レンズの特性でもあります。
また少ない光でなおかつサイド光だったゆえできる表現になるかと思います。スタジオ内の光と影を利用し、これを空間の作用と定義したいと思います。スタジオ内の1か所、2か所と表現イメージ図を少しでも整理して撮った中の1枚です。

私は思いました。
準備条件について。旅と準備、旅と条件。旅と準備であれば支度荷物のことで、旅と条件であれば旅行プランとかそういった話になるかと思います。しかし、撮影と準備は1枚撮るまでに自分がどう思考を整理したか、撮影と条件は1枚とるために自分がどう思考を整理したのか。
つまり準備と条件は言葉は違えど撮影においての意味合いはほぼ一緒になるのではないかとさえ感じました。


兎にも角にも今の自分がすべく1本道をまずは描けたのかなあと思います。自分の中にある「なんとなく」を砕いて駆逐してやる。
 

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