life studio omiya

photo&write zen  Coordi meme

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写真とは静止画である。

人間の目で見ている世界よりずっと狭い四角の中に

ぎゅっと詰め込んで、その四角い世界にその刻を閉じ込める。

 

人差し指を動かせば簡単にシャッターがおりて

写真が撮れる時代。

フィルムの時代とは違う。

何度でも取り直しができる。

と今の時代は言われているが、

私たちライフスタジオでの写真は、「取り直しができない」と私は思っている。

 

その一瞬の表情。動き。２度と同じタイミングは訪れない。

 

だからこそ、カメラマンはカメラを通してその先の被写体、インテリア、近くにある小物全てに集中する。

 

何を残すか。

 

何を表現したいのか。

 

そのために、何を写さないか。

 

横なのか、縦なのか。

光はどうするのか。

カメラを覗きながら、色々な角度で試す。

 

しかし、それに時間はかけていられない。

被写体は待ってくれない。

瞬時にこれだ！と構えて、今！というタイミングで息を止めてシャッターを押す。

 

 

私は、この瞬間、この被写体の目線に合わせて、ぐっと床にお腹をつけて、

床スレスレにレンズを押し当てた。

今にもハイハイしてこの箱を追って近づいてきそうな

ワクワクした表情。

 

彼の頭上の大きな窓からは、光が入り込んでいて、そこを画角に入れることで、

抜けができるのではないか。と思い、私はあえて窓を写さなかった。

彼と私の距離。

そして、きっと今すぐにこっちにハイハイしてくるような。

そんな瞬間を逃さないように。

 

 

写真とは静止画である。

それでも、その瞬間時は止まっていない。

だからこそ「今にも動き出しそうな」

そんな瞬間を残したいと私は思った。