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『写さなかったもの』
投稿日:2026/9/12
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『写さなかったもの』
Photo.OHAGI Coordi.Qoochan
子どもたちの写真を撮るとき、
私はパパやママの手をなるべく写さないようにしていた。
「もう少しだけ手を引いてください」
そんなふうにお願いして、
子どもだけを撮るということが当たり前でした。
そんなある日、撮影中に子どもがころんと転がった。
その瞬間、パパが咄嗟に手を伸ばす。
子どもを守ろうと、とっさに出た手。
それを見たとき、ふと思った。
「手って、愛やん。」
今まで写真から外そうとしていた手が、急にとても大切なものに見えた。
手をつなぐ。
支える。
抱き寄せる。
そこには、言葉にしなくても伝わる
家族の愛情がある。
それから私は、
あえてパパやママの手を写す写真に挑戦するようになった。
今までなら切り取っていた手を残してみる。
子どもだけではなく、
その子を支える家族も一緒に写してみる。
すると、写真の中に残したいものが少しずつ変わっていった。
この半年間、そんな写真を意識して撮り続けている。
その中のパパの手とお子様の1枚。
同じカメラで、同じ場所で撮っていても、
自分の考え方が変われば、
見えるものも、残したいものも変わる。
写真を変えたのは、
新しい機材でも、特別な技術でもない。
自分自身の感じ方が変わったことだった。
子どもたちと向き合いながら、
私自身の見える世界も、少しずつ変化させていきたい。
変化発展。
それは、写真そのものだけではなく、
写真を撮る自分の中にも起きている。
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