店舗フォトジェニック集
Photogenic
Framing - 百花繚乱
投稿日:2024/12/16
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10月某日。
その日カメラを担当させていただく七五三のご記念のお客様は、全て仕上げた状態でご来店の予定。
今日はどんなお持ち込みのお着物を着てきてくれるのだろう。ドキドキワクワクしながらその時を待つ。
時間になって来てくれた女の子は、サーモンピンクのお着物。
「可愛い色…」と思った次の瞬間、私の視線は彼女のヘアセットにくぎ付けになった。
「これ…全部本物ですか!?」驚きのあまりそう伺うと、付き添いで来られたおば様が、
「そうよ!私が全てセッティングしたの」と。
”百花繚乱”という言葉が頭に思い浮かぶような、豪華で色鮮やかな髪飾り。
どう撮影したら皆さんにより良い思い出として残るのだろう、と試行錯誤をしながらの撮影。
やっぱり髪飾りがあまりに素敵で、後ろ姿を撮りたくなる。
この写真の前にもう一枚引きの後ろ姿を撮っていたのだが、着物撮影が終わる直前におば様から、
「紹介画像として使いたいから髪飾りの寄りの写真を撮って欲しい」とご依頼をいただいた。
さてどうしよう。
光はちょっと艶のある感じが良いな。よし、こうしよう。
あくまで髪の毛や髪飾りを写す? でもちょっと物足りない。
着物の袋帯まで写したらどうか。 下まで写すと帯がメインになってしまう…。
ならば、袋帯の上部分まで写すとどうなるか。 シャッターを切る。よし、これだ。
そう自分の中で納得して「撮れましたよ!」とお伝えした。
後から見返すと奇しくも結われている帯の先端が結び方によって丸みを帯びており、髪飾りのお花の形とリンクするともとれる。
実は後ろ姿を撮影すること自体、自分の中でまだまだ研究中の題材でもあり、今回のそのご依頼は私の中の新たな引出しを作るきっかけにもなった。
素敵なきっかけをくださったご家族様に感謝の意を込めて。
そしてこの女の子の人生にたくさんの花が咲き続けることを願って。
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