美しさを表現し、
思い出を記憶する、
楽しい遊びの空間。

これがライフスタジオの定義。


日々撮影に入ると感じることは、撮影をしにきたというよりも遊びに来た感覚の被写体は多い。
楽しく遊んでいる中で、美しい瞬間を見つけ、その素敵な瞬間瞬間を切り取っていけるのが理想なのかなと思う。

ただ、それはなかなか簡単ではない。
 

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午後になると日差しが差し込む2階の部屋。
おままごとが好きな彼女は下のフロアからおままごとに使っていたカゴとたまごを持って新しい部屋にやって来ました。

キラキラの部屋を見て喜んでいる様子は3歳にして、しっかりとおしゃれ好きな女の子でした。
鏡に写る自分の姿を見て、嬉しそうに肩を上げて照れる仕草もさっきまでの彼女とはまた違った一面。


そしてコーディネーターが用意してくれた靴を履こうとする瞬間、
午後の日差しがちょうど彼女の表情と手元を照らした。

その時私は夢中でシャッターを切った。
表情と仕草に自然のスポットライトが当たっているように見えた。それをより感じさせるために、手前には少し前ぼかしをいれて明暗差を出し、被写体との距離感を感じさせるために下の床も少し入れてフレーミングをした。

手前に転がっているベルや、この場所にあるのが不思議なたまごはさっきまで彼女が遊んでいたもの。

本来ならインテリアのイメージに合わない小物などは取り除いて画面の中を整理していくけれど、敢えてそのままで写真に残した。

なぜかというと、それも思い出の一つ。
おままごとが好きな彼女がとても気に入っていたもの。
いつか彼女が大きくなって写真を見た時に、
なんでここにたまごがあるの？とパパママに聞いてくれたら、きっとお気に入りだったことを話してくれるでしょう。
いつか、そんな思い出話ができる一枚になったらいいなと思ったから。
あえてそのまま残すことで彼女だけのオリジナルな写真になると思ったから。


きっとこの日の彼女は楽しい遊びの空間にいてくれていて、それを私なりに美しく表現をして、いつかの思い出話の要素を含んだ一枚になっていたら嬉しいな。

 

 

Studio Fujimino

Photo UCHIO

Coordi  KII