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Photo 63

投稿日:2017/6/2

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「誰が為に写真を撮る」


今日の主役であるはずの彼は、自分のことはそっちのけで、家族の写真を撮ることに夢中になっていた。

こんな小さな子が、誰かのために何かをする。この前まで赤ん坊だったはずの彼が、こんなことができるなんてと、感動して思わずシャッターを切った。

しかし、改めてこの写真を見ながらよくよく考えると、これは自分の勝手な解釈だった。

人は目の前の出来事に、勝手な解釈を加える。

彼はただ単に自分がやりたいから、自分の欲求に従い、自分のために家族の写真を撮っていただけかもしれない。いや、恐らくそうだ。

けれど、周りの人たちは「(私たちのために)撮ってくれてありがとう」なんて思ったりする。
勝手な解釈だけれど、そういった受け取り方から感謝だったり、感動が生まれるのだ。

そしたら彼はどうだろう。
そこではじめて、自分のためにやったことが、誰かのためになったという経験をする。

誰かのために何かをするというのは、素晴らしいことだと思う。
けれど、そんな気持ちが生まれるのは、「自分のために」が「誰かのために」なった、そんな瞬間からなんじゃないかと思う。
急に「誰かのために」は生まれやしないのではないか。

だから、この写真は彼の
自分のためにが、誰かのためになる。
そんなことのはじまりの瞬間なのだ。

自分の「やりたい!」という純粋な気持ちに従う姿は美しい。
そして、それが誰かの心に何かを生み出すのなら、もっともっと素晴らしい。

私たちは一体誰のために写真を撮るのだろう?

私のあるべき姿勢を教えてくれるのは、やはりいつも子供たちだとつくづく思う。

photo by Soo
coordinate by Yu
in Yoyogi

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人生の写真館ライフスタジオという名前に込めた想い。
それは、出会う全ての人が生きている証を確認できる場所になること。
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