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投稿日:2017/4/29
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「伝える~私がカメラマンにならずにコーディネーターでいる理由」
ライフスタジオに入社すると、ほとんどのスタッフははじめにコーディネーターを経験し、しばらく経つとカメラマンになるべく知識や経験を経てカメラマンになる。
云わばそれはライフスタジオの王道だ。
でも私はその王道を歩んではいない。
それにはいくつか理由がある。
元々カメラマン志望ではなかったこと、
コーディネーターの奥深さをまだまだ追求しきれていないし、したいこと、
コーディネーターでいる方が圧倒的にコーディネーターとしての経験が積めること(カメラマンになるとカメラマンとコーディネーターの両方をすることになるからだ)、
カメラマンになる大変さや、なってからの葛藤も間近で見てきたこと、
カメラマンになることを特に望まれていないこと、
フィルターを通さずに人を見ていたいこと、
カメラマンが撮影している姿を見るのも好きなこと、
素敵なカメラマンが周りに沢山いること…
出せばまだまだ出てくるしキリがないけれど、信頼できるカメラマンが周りに沢山いるので、私がカメラマンになる理由が思い浮かばない。
それでも以前はよく言われた。
「カメラマンにならないの?」「カメラマンになることで、コーディネーターとしての見方や技術も向上するよ」と。
そうかもしれない。というか、そうなのだろう。
でも「ずっとコーディネーターでいることで得られるものも大いにあるんじゃないか」と私は思う。
(おそらく前者は多くの先輩スタッフの経験から得た事実であろう。しかし後者の事実を知る者はそれほど多くないのだから比べることは出来ない。)
現実に、カメラをしないことで言えている意見や見方が私には沢山あると思う。
そしてそれを望まれているということにも正直気付いている。
でも「こう撮って欲しかった…」と思うことはあるんじゃないかと問われる。
もちろんそう思ったことが無かったわけじゃない。
でも、それだったら「伝えればいいじゃないか」と今は思っている。
実際にこの写真は、私がカメラマンに伝えて撮ってもらった写真だ。
両手で帽子を持ち、彼女が舌をペロッと出し笑顔で私を見た瞬間。
“この写真は残さなければならない”使命感にも似た感覚が体の中に走った。
同じ仕草を何度もやり直しするのは子どもには酷なことであるし、チャンスはたった1度きりだったということも多い。
だから今すぐ撮るしかない!と思った。
遠くにいたカメラマンにアップで撮ってと伝え、急かしつつ呼び寄せた。
そしてシャッターを切ってもらった1枚。
どうしたってシャッターを切るのはカメラマンである。構図などはある程度委ねなければならないものでもある。
それはコーディネーターに出来ないことなのだが、だからといって卑下する必要はない。
コーディネーターだって「ここから見ると可愛い!」「これを撮って欲しい」と伝えれば写真を撮ってもらえるし、撮影全体をコーディネートしてしまえばカメラマンが良い意味で撮らざるをえない状況を作り出すことだって可能なのである。この撮影の家族写真でもそうだった。
私はこれからもコーディネーターの可能性を広げていきたい。
そしてもっともっと追求していきたい。
いちコーディネーターとして。
Photo by Tomiki
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