Photographer by Katsu / Consultor by Masakuni
 
子供を撮影していく上で自分が意識していることがあります。
それが「動き」です。
 
動きが分かる写真の撮りかたは様々にありますが、私が動きを強調したいときに撮る技法は「圧縮写真」です。
 
「圧縮写真」は写真いっぱいに全身を入れ、頭の部分と、足の部分を少し切ることにより、動作に目が向きやすくするため１つの写真の撮りかたです。
 
なぜ私が、このタイミングで圧縮写真を撮ったのか。
それは、1才という子供のブドウを取る仕草を取りたいという目的があり、なおかつ1才の子供にしかない肌のムチムチ感を、残したいためにこのタイミングで「圧縮」を選びました。
 
さらに言うのであれば、ブドウを取る仕草を撮りたいために、ブドウの所にお子様が行くように状況を作り、予想を立て自分が撮る場所を考え、写真に奥行きを出すために、白の扉をいれ、背景に小物が写るように自分のポジションを考え、その中で顔にかかる「光」に注目してシャッターを切る。
 
私達カメラマンは、常にこうした、意識して写真を撮ることと、そして、被写体がどのように動くのか予想を立てて撮影に望んでいます。
だから、この1枚の写真の中には、「動き」という自分の中で計算された物が入る事ができたといえます。