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横浜青葉店
写真分析「声かけ」
投稿日:2018/12/31
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Photo&Write by Misaki Nakagawa
Cordi by Kazuma Gomei
先月から、撮影の中で自分が一つこだわっていることがありました。
それはこどもたちの「仕草」をとらえることです。
先月も仕草をとらえること、についての写真分析を書いています。
なかなかとらえることのできていない仕草を1枚として残すために、まずは動きを誘導するための声かけを考え、その声かけに対してどんな反応が返ってくるかを予測し、それに備えてその仕草を残せるフレーミングなどを考えることが必要でした。
撮影の中で私たちはこどもたちにいつもたくさんの指示をします。
その声かけの一つ一つは、写真としてこどもたちの姿を美しく残すためのものであり、それをなくしてはライフスタジオの写真は作り上げることができません。
ですが同時に、私たちが要求をして、それでがんじがらめになってしまっては、その子らしさというのはどんどんと失われていくことになります。
ただポーズを上手にできる子であれば、被写体がその子である必要はなくなってしまうのです。
コーディネーターをしている時、カメラマンの行うポージングの指示の中に、少しの自由を設けられるように声かけを考えます。
そしてその内容をこども達に考えてもらう幅を持たせられるようにするのです。
たとえばカメラマンが全身写真の際に足元を見る、伏し目の写真が撮りたいと考えたとします。
会話のできる年齢の子供であればただ「足を見て」と言えば、その写真は撮ることができます。
でもそのポージングの指示がただの指示になってしまうことのないように変換をして伝えることが、コーディネーターの仕事だと思っているのです。
「足裏になんかついてるよ」という一言だけでもこどもは足元を見る理由ができます。
そしてただ足を見てといった時よりも、なにか理由があって足元を見る時の方がその子らしい仕草というのは生まれやすいと考えています。
制限されている空間の中に少しその子らしさというエッセンスを入れること。
それが撮影に入るときの自分のするべきことであり、したいことである。
楽しさの中でうまれるその子らしい写真を残したいのです。
コーディネーターで撮影に入る時、そんなことを考えて撮影をしています。
それが自分がカメラマンをして撮影に入ることが増えると、
コーディネーターの時はできていたことが、できていないと感じることも多くあるのです。
自分の声かけが、ただのポーズの指示になってしまっている、と気付くと、とても悔しい気持ちになります。
そういう撮影がしたいわけではないのに、そういう撮影しかすることができない自分がいる。
「仕草」をとらえるというのは、そういう自分から抜け出すための方法でもあります。
仕草を誘導するためには、そのための声かけが必要です。
その子らしさを探すためでもあり、自分が撮影を動かすためには必ず必要なこととなるからです。
*
この写真で行なった声かけは「自分でファスナーをしめて」というものでした。
伏し目の、目線を外したカットが欲しかったため手元に集中できるような声かけをすることにしました。
単純に「膝をみて」という声かけよりも、彼自身が何か行うということに対して、すこし楽しさが生まれます。
物理的な動作が加わるため彼の集中もあがります。
その集中力に助けられながらフレーミングや露出の設定を行いました。
よく晴れた日だったため、窓から入る自然光は十分なほどにあり、それをサイド光に設定しながら露出をきめます。
ファスナーを閉めるという日常的によくある仕草なので、あまりに明るくしすぎてもおかしいし、くらすぎればうつむいた彼の表情までを伝えることが難しくなります。
肌感も伝わるような露出で、というのを考えながら設定をします。
構図は安定的な3分割構図を考えながら。
壁と窓際の格子を使って、彼に向かって集中線が伸びるような、視線の誘導になるようなラインを意識しました。
この次のカットではもっと彼の表情に寄ったクローズアップを残していますが、
この1枚ではより自然体な雰囲気を残したかったため、だらんとおちた脚や、立てられた膝なども入るように広めのフレーミングで設定をしました。
「ファスナーを閉める」なんてなんてことのない仕草ではありますが、
ひとつのことに集中して取り組む彼の口元には少し微笑みをみることができました。
*
自分にはカメラマンとしてまだまだ撮影をコントロールする力や、楽しさを生み出す力が足りないということを実感する日々が続いています。
撮影の中ではコーディネーターで入ってくれる他のスタッフに助けられてばかりいます。
撮影が二人一組で行うものであることをありがたく思います。
撮影を楽しんでもらうため、その子らしさをすこしでも出してあげられるような声かけをしていきたい、そしてそのこらしさを表現できるカメラマンになりたいと思います。
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