青葉店では2週に一回、フォトログという写真勉強会がある。
個々人が青葉店で撮られた写真の中で自分の好きな一枚を選び、それについてプレゼンと討論をする会だ。先日あったフォトログで私が選んだ1枚がこの写真だった。
 
私がこの写真を好きな理由の一つは質感の表現だ。
彼女の着たオーバーオールのジーンズの質感。彼女の髪の質感。足元のつるっとしたエナメル靴の質感。少し日に灼けた彼女の肌の質感。
 
最初に目にはいったのは彼女の着るオーバーオールのジーンズの質感。
ジーンズの持ち味と言えばやはりしわであり、ジーンズのしわのひとつひとつには着ている人の歴史が刻まれている。
（と思う。これはスタジオ衣装なので刻まれているのは青葉店の歴史かも知れない）
通常時より少しコントラストを強くし、さらにモノクロで撮影されているため、しわの一つ一つが際立ちジーンズの質感の特性を存分に引き出している。
ジーンズの質感を際立たせている要素はもうひとつあり、それは撮影場所だ。
あえて白ホリというシンプルで無機質な場所での撮影を選んでいる。
 
次に目が行くのは彼女の伸ばされた長い髪だ。
この撮影に入る前、彼女本人からもらった要望は「かっこよく撮って欲しい」というものだ。
あまりフリフリひらひらの甘い雰囲気の物は好まないし、可愛いと言われるのも照れくさい。
彼女の要望に沿って、衣装や小物はどちらかといえばボーイッシュなアイテムを取り入れている。
上記のジーンズのしわの質感というのも、どちらかといえば男性的なかっこいいのイメージだと思う。
 
でもここにいるのは10歳の女の子である。
カメラマンであるかおちゃんは彼女の女性らしい部分をしっかりと撮ってくれた。
長く伸ばした髪はしっかりと見える様に前におろした。
そして彼女に「髪を触って」という指示をした。
長い髪をというのは女性らしさの象徴だ。
ジーンズのしわの男性的なかっこよさと、女性らしさの象徴である長い髪の毛。
ふたつの要素を取り入れて彼女自身をすごくうまく表現していると思った。
 
 
ジーンズのしわと長い髪。
このふたつから感じとる要素がもう一つある。
彼女が生きてきた10年という時間だ。
ジーンズに刻まれたしわも、彼女が伸ばしてきた長い髪も、彼女が10年の間に積み上げてきたたくさんの彼女自身を構成する要素を表現しているように思う。
まだ10年だけど、彼女にとってはもう10年。
二つの質感を取り入れて、彼女自身を表現したこの写真が好きだと思った。
（衣装提案までしてくれたかおちゃん、ほんとうにありがとございました。）
 



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7月の横浜青葉店のベストフォトことAOBAジェニックはこの一枚に決定いたしました！
今月は全員が違う写真を推薦をするという大混戦のフォトジェニック会議となりました。
最近、青葉の写真が変わってきている…そんな気がするのはきっと私だけではないのではないかなと思います。
これからも青葉店では素敵なお写真を撮ってゆきますので、応援よろしくお願いいたします！！
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