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草加店
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光と影。

投稿日:2020/5/10

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「光を説明してください」と言われれば様々な語り口があると思います。

 

自然光、とひとくちに言っても天気、時間帯、季節、屋外なのか屋内なのか、窓の大きさは?窓の向きは?カメラの位置は?など環境や条件によっても大きく異なります。

それと同じように光を使う写真も条件次第で様々な表現ができるようになります。

 

そういう表現こそが光を使う写真の醍醐味で、撮影できるようになるには瞬間瞬間の変化を活かして残していける準備と技術が必要になります。

 

私は入社するまで「自然光」というワードを使ったことどころか、あまり意識したこともありませんでしたが、昔から時間の経過や季節の移ろいに伴う光の変化がとても好きでした。

 

朝の澄んだ空気を目にするような優しい光、昼の高い位置から力強く降り注ぐ光、夕方のだんだんオレンジが濃くなる光。人はこういう自然の光にも温度や表現の意味を持たせ、感情を揺さぶるものだと思っています。

光をうまく、その時々で使いこなせたら、被写体やその時間空間までもの様々な表情を残すことができる。

そんな風に考えるようになりました。

 

そんな私が入社当初、好きな写真を集めた結果、自然光たっぷりの特段明るい写真ばかりを集めていました。草加店のインテリアとも雰囲気がばっちりと合う明るい光は分かりやすく綺麗で、幻想的で、キラキラしていて。今でもどちらかと言えばそういう写真が大好きです。

 

ですが、そういう光だけではないことを知りました。明るいところがあれば暗いところもある。光と影の関係です。これをうまく利用すると平面的である写真に立体感を演出することや、画面に写るものの質感を伝えることでリアリティを生むこともできます。

 

 

今回の写真は一番強い光は被写体に木漏れ日として落ちているサイド光になるのではないかと思います。

強い光を使ったことで写真の中で明暗差としてパキッとしたコントラストが現れていて、ハッキリとした顔立ちの彼女にはぴったりな光だと感じます。

顔にはメインの光が直接は当たっていませんが、彼女の真後ろにも窓があり光が回り込んでいるので、露出を合わせることで表情も暗く落ち込まず、影の中でも鼻筋などの陰影が更にわかるようになっています。

また顔まわりが影であっても、それと同じぐらいのバランスで体や、木漏れ日の隙間から髪に光が当たることで全体的にも暗くなりすぎない印象になっています。

逆にこれだけ強い光だと顔にこの距離でしっかりと光を当ててしまうと表情もわからないほど白飛びしてしまい、露出を合わせてもパキッとした強い光を活かせないのではないかと思われます。

 

そして、被写体の上に木漏れ日の影が現れることで少し不規則な障害物からの影、というのが空間への立体感、部分的に木漏れ日に照らされる前髪からは質感も伝わります。その不規則な光と影を使って当てるところ、当てないところを見定めて作り込まれた一枚なのではないかと感じました。

 

 

と、この写真の光について考えてみましたが、これを使いこなすのはまだまだ難しく勉強あるのみ。少しずつまずは頭で理解して、それをしっかりアウトプットすること。自分が気になると思ったものの気になる理由を突き詰めることが必要だな、と。

理論や本質を見極める、追求するという苦手分野に頭を悩ませながら日々発見です。頑張ろう。

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