Staff BlogSoka

Ayako Kai
草加店

甲斐あや子

福島県出身、かいちゃんです。

年中無休で趣味を募集中です。
皆様の趣味、お勧めを是非教えてください!

最高の思い出作りのお手伝いをさせていただければと思いますので、宜しくお願いします!

【写真分析】たった一度の物語

2019/7/4

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私達の日常は初めましての連続です。
当然ながらそのご家族について何も知りません。

2時間という短い中で沢山話をして私達を知ってもらい
そしてご家族の事も知り
75cutというストーリーを作り出します。

時間と共に見えてくる個性やそれぞれの関係性を観察しながら
初めに描いていた物語は書き換えられる事もしばしば。

最後にお渡ししている写真達はご家族にとっては勿論、
私達にとっても1度きりのストーリーなのです。


【彼女という人】
3つ歳の離れた妹がいる彼女は、撮影という非日常の空間を楽しんでくれる女の子でした。

少し緊張している妹の隣で
一緒に楽しもうよと
もったいないよと
先を歩みつつも寄り添ってくれるような優しさを持つ子。

これから起こる事に期待をし、
自分が主役である事にワクワクし、
きっとなりたい理想の姿があって
撮影中は常に微笑み、目を輝かせているのが印象的でした。

その姿を見ながら私は
「等身大の女の子」ではなく、
童話の主人公のように軽やかにステップを踏み踊るイメージ
可愛いだけではなく少し女性らしさを感じるような大人っぽい姿を残そうと決めました。


【撮影空間】

この日の天気は晴れ。
とは言っても撮影時間は午前だった事もあり、スタジオ内へ入る光は然程強くありませんでした。

大きな窓に近い木々は差し込んでくる光を透かして青々としています。
こちらを活かすのは先に挙げた軽やかに踊る童話の主人公のイメージ。

こちらの指示ではなく彼女自身から自発的に出てくる所作1つ1つがマッチし、
こちらの作りたい世界観と彼女を繋げてくれました。

そして次に彼女を案内したのはドレッサーの前。

こちらは先程と一転して自然光が届きにくく、日常的にライトを使用している場所です。
光をどのように作るかは撮影者次第である事から
意図を反映しやすい反面、イメージ通りに仕上がるかは微調整が難しい場所でもあります。

今回使用した光は3種類。

1つ目はドレッサー周りのアンバーな常設ライト。
この選択は初めから決めていました。

ドレッサーには煌びやかなアクセサリーや香水が飾られており、
白色照明を使用する際には女の子が憧れをそのまま再現したような華やかな空間となります。
しかしイメージしているのは「少しだけ大人」。
これには白色灯は明るすぎ、可愛らしい印象を強く感じる様になります。
イメージを表現する為にはトーンを落とす必要がありました。

2つ目は被写体だけに当たるよう配置したアッパーライト。
光が乏しい空間の中で、被写体の存在を際立つように意図しています。
前後の光の差や、顔にハイライトが付く事で写真により立体感を感じる事が出来るのもポイントの1つです。

最後に前ボケとカメラを照らすよう自身へ向けたスポットライト。
前ボケにはクリスタルを使用し、反射によって強弱のある煌めきを生みました。
彼女から感じるキラキラとした期待と高揚感はこの光によって表現しています。


【ストーリーの変化】

ひとつ声かけをする度に楽しそうにポーズをとる彼女。

すんなり要望に応えては
「次はどうする?」
とでも言うように、キラキラとした目をこちらに向けるのです。

感情を素直に表現してくれるのは彼女の魅力。
今この時を楽しみ、期待してくれている気持ちが溢れていました。

私は等身大の"少女"としての姿も残したいとの思いが込み上げ
イメージを少し変えることにしました。

当初の少し背伸びをした大人のイメージを残しつつも
可愛らしい彼女を写すこと。


その方法は分かっていました。

硝子の靴を手に先ず私達の声掛けに応えると
待っていた瞬間が訪れます。

こちらをちらりと見やる彼女の表情にシャッターを切りました。

 

私の想いで作られていたストーリーは
彼女によって変化をもたらされました。

一方的な感情だけではなく様々な感情で構成されるからこそ
ポートレートは難しくもあり面白いのでしょう。

 

Location:Lifestudio SOKA
Photo by Ayako Kai
Coordinate by Lisa Arai

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