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制限された自由の中で
投稿日:2017/10/30
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目の前にあるもの、気になった場所で
自らのルールで遊ぶ子供たち。
楽しければよく笑い、
嫌な時はハッキリと時には泣いて拒否をする0~2歳ごろ。
少しの我慢を覚え、
他人と遊ぶという事が出来るようになる3~5歳ごろ。
決められたルールを把握し、
その範囲内であろうとする姿が見られる6~7歳ごろ。
歳を重ねる程上手にポーズがとれるようになり、
その忠実さは増していきます。
それは成長の証ではありますが、「その子の自然」という観点では幼いころの方が自由度が高いかもしれません。
写真の彼女は、こちらの声掛けの中で自由を見つけるのがとても上手な子でした。
「硝子の文字を指でなぞってみて」
そう話しかけると、その通りに彼女は文字を触り始めました。
程なくして白い文字の上を指が踊ります。
時には捕まえようとしたり、削ってみようとしたり。
ただ”触って”との声掛けで彼女はいくつもの遊びを作り出しました。
その表情は実に楽しそう。
すぐに彼女の世界に入り込めること、これは彼女の才能とも言えるでしょう。
ライフスタジオでの撮影は話しながら、動きながら撮影が行われる分いくらか自由度が高いかもしれません。
しかし大人になり出来る事が多くなるほど、撮影者からの要求は増え被写体は「声掛け待ち」の状態が増えるのもまた事実です。
目の前にカメラがあり周りから見られている状態で
"意識しないで"
"自然に"
これを言われたとしてどれだけの人がその通りに出来るでしょうか?
1人の撮影では尚更です。
大切なのは、撮影空間にいる人間同士の関係性。
カメラマンとコーディネーターという撮影者側の関係性、
撮影者と被写体、
被写体と親、
親と撮影者。
全ての関係が撮影空間の空気を作ります。
その空気が被写体の自由度、表情に表れます。
如何に自然体で居られる空間を作るか。
コーディネーターとして入る今だけではなく、
これから先も向上させるべき自分の課題です。
Photo by Hiroyuki Suzuki
Written by Ayako Kai
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