Photogenic


草加店
scrollable

劇的

投稿日:2017/10/19

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被写体のもつ色、撮影者のもつ色。
2つの色が混ざり合って新しい色が生まれる。
今日はどんな色が見られるのだろうか。


クリっとした綺麗な目の女の子。
少し丸みをもたせたショートの髪が良く似合い、更にその目を引き立たせていた。
照れ屋な彼女は少し俯き上目遣いにこちらを見る。
その表情と彼女の目は魅力的で、写真に残したいと思った。

提案したのは黒のジャケットにスキニージーンズ、黒の靴。
そして中折れ帽の少しメンズライクなスタイル。
レースの生地に刺繍の入った白のカットソーやパールのネックレスで女性らしさも出した。

可愛い洋服が好きな彼女。
ドレスを着てもきっと似合うだろう。
しかし違った服を着て欲しかった。

シンプルですっきりした形・色味の衣装。
ツバが大きめのハットの下から彼女がカメラを見つめたら、
きっとその目が一層際立つと考えた。

結果、彼女はジャケットに腕を通してくれた。

被写体とカメラの間には古びた棚が隔てており、
硝子の表面は様々な傷が付いている。
背後から照らされる照明で画面いっぱいがオレンジ色で満たされ
映し出されたガラスの傷1つ1つがフィルターを使ったかのような味を出す。
ジャケットを羽織り、カメラを構える被写体。
まるで映画のワンシーンを切り取ったようなドラマティックな1枚となった。

そしてカメラを握る手は小さく子供らしさを覗かせる。
全体のイメージとのギャップが印象的で、とても惹かれた。

撮影に使われたライトは、ほんの数日前に草加店のインテリアとして取り入れられたもの。
今までの写真にはなかった形、色味。

カメラマン達はその新しい出会いを楽しむように、
時には試すように撮影を行う。

もしあの光がなかったのならば。
もし違う衣装を纏っていたのならば。
この子はこの場所に立つ事はなかったかもしれないし、
カメラを握る事もなかったかもしれない。

様々な条件が重なって生まれる瞬間。
写真は一期一会だ。

大きな変化はなくとも少しずつ変わるインテリア。
そしてスタジオへ訪れる人と撮影者で作られるストーリーに同じものはない。

モニターで75cutを見る時はいつもワクワクする。
カメラマンがその子をどう見て、どう切り取ったのかを確認出来るからだ。

その日見たのも新しい色。
日々自分の中が彩り豊かになっていく。



Photo by Hiroyuki Suzuki
Written by Ayako Kai

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それは、出会う全ての人が生きている証を確認できる場所になること。
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