Staff BlogShonan

Satomi Sugawara
湘南店

菅原 理美

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湘南キネマ#2  うたのはじまり

2020/8/12

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「湘南キネマ」というのは

月一度湘南店のみんなで映画を観て語る会のことです。

感想をまとめておきたいと思います。

先に書いてしまったので、まずは#2から。

 

 

「うたのはじまり」

 

_小さいものは小さいから侮ってしまう

_写真は小さいものが大きく写る

_なんでもない日常をいかに劇的に写すか

_アート全般は生存の証

_うたは本能

_うたを歌うと人は喜びを感じる

 

耳が聴こえない写真家・齋藤陽道さんの映画「うたのはじまり」を観てきました。

鵠沼海岸のシネコヤさんにて。

 

シネコヤさんは街の小さな映画館。

今はコロナ対策で16席の席数を10席まで減らし営業されています。

http://cinekoya.com

 

その映画のチョイスはいつも気になるものばかりで、

シネコヤができる前、Ivy Houseというレンタルスペースでの上映イベントでも印象的な映画をたくさん観させてもらってきました。

以前の上映作品だと私が印象深かったものは

「僕を探しに」

「フライドグリーントマト」など。

シネコヤさんの選ぶ作品はいつもテーマを持っていて、観た後もしばらく何かを考えさせられるような作品が多いです。

ちょうど良い暗さの中、ソファでのんびりと鑑賞することができます。

 

実は7月上旬にも一度みんなで映画を観たのですが、今回の映画の予告を見たときに「これは店舗のみんなで観たいな」と思い今回またみんなで鑑賞してきました。

と思っていたら産休中のまゆちゃんも一足先に鑑賞してしたりして。

離れていてもなんだか考えることは同じだなあ…。

 

映画では、齋藤さんの友人である映画監督が長期に渡り密着。

齋藤さんの生活と、それを取り巻く人々とのやりとりの中で

齋藤さん自身が自分の存在を何度も疑って何度も認識しているような姿がありました。

 

自分とはどういう存在なんだろう。

 

聴こえるって、どんな感じなんだろう。

 

「今、何を言っているの?わからない」

 

「音楽」ってなに?

 

人と、どうコミュニケーションを取っていけばいいだろう。

 

そんな静かな葛藤は、耳が聴こえている自分にとっても

同じように考えたことのあるような自問自答でもありました。

聴こえるか聴こえないかの違いは小さなものではありませんが、同じように迷うこともあれば考えることもあり、

人間は本質的にいつも何かを疑っては信じてを繰り返しながら生きているんだということを感じます。

 

映画の中で齋藤さんは同じく耳の聴こえない写真家である奥様との間に子供を授かります。

そして出産。

出産シーンは今まで義務教育で観た一部を伏せたような教育映像をはるかに越えたあまりにもリアルなもので、しかし私はとても良いものを見せてもらったという感動がありました。(自分の母にも感謝しました。)

観ていて全身にぐっと力が入ります。

そして始まる赤ちゃんとの暮らし。

 

泣き止まない我が子をあやすために自然と口からこぼれてきた

「だいじょーぶ」

という歌。音程は定まらないけど確かに歌。

そのシーンはとても自然な家の中の様子で、その歌に耳を澄まして

「このまま寝付くんだろうな」と予想した通りに子供はぐっすりと寝ていました。

 

映画を観た後に、

出産前から密着していたようなので、この「うたのはじまり」というタイトルはきっと

ある程度時間が経過した後に監督か齋藤さんが選んだタイトルなのではないかなと気付きました。

 

自然と口から出てくる歌、歌うことを知ったはじまりの歌。

 

「うた」を軸にすることで、子供の出産という一大イベントやハンディキャップというテーマ以上に見えてくる人間の本質のようなものを深く考えさせられました。

移りゆく四季の中、子供の成長とともに生きる家族とそこにあるうた。

樹くんと一緒になって無邪気に遊ぶ齋藤さんは

もう一度子供に戻ったようにいきいきとして幸せそうに見えました。

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